結婚を遠ざける「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」 そもそも日本というのは、愛や自由を基軸に組み上げられている文化ではなく、かつては結婚も地縁・血縁で見合いをして行われてきました。恋愛結婚が増えたのはごく最近だと言えます。 そこで、近代に出てきた恋愛と結婚とセックスを強く結びつける考え方を「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」と言います。男女の精神的・人格的結びつきが強調されることから、不倫は当然否定されますし、子孫を絶やさないためにお妾さんをおくというような考え方も、今の日本には完全になくなっています。 実際にはどうでしょう。恋愛結婚は、ワクワクできる素敵なことなはずですが、みんながそれを謳歌しているというわけでもないようです。 恋愛結婚がスタンダードになるにつれて、結婚する人は減っています。30年前の統計では、男性の平均初婚年齢が27.8歳、女性は25.2歳でしたが、2010年には男