『ビジョナリーカンパニー』の著者ジム・コリンズは、偉大な経営者には2つの特徴があると書いている。1点目は「驚くほど謙虚で地味である」、2点目は「勝利を確信する不屈の意志をもつ」。コリンズの指摘の通り、いま外資系企業では「傲慢なエリート」が隅に追いやられ、「謙虚な日本人」が登用されつつある。世界に通じる謙虚さとはどんなものか。新卒以来、一貫して外資系企業で働き、3社で23年以上も社長を任された鳥居正男氏の著書『いばる上司はいずれ終わる』(プレジデント社)より、その「戦略」を紹介しよう。 グローバルな環境で求められるのは謙虚さ 来社されたお客さまとの面談を終えると、私はできる限りエレベーターに同乗し、エントランスまでご一緒します。お客さまをお見送りするためです。ビジネスの話が終われば、その場の雰囲気はやわらぎます。エレベーターに場所が移ればなおさらです。仕事上の関係を離れて、プライベートなこと