小幡氏の批判は、まず対象が間違っている。私は「東京一極集中」しろといっているのではなく、「3大都市圏と地方中核都市」に集中しろと書いたのだ。 彼のいう「地方から若者を継続的に輩出するメカニズムを維持するための政策」とは具体的に何か。そんなものがあったら、地方はここまで衰退してないだろう。地方には今や農業以外に比較優位がないが、それを政府が統制経済で破壊してしまったから、地方には何も産業がないのだ。 しかし世界的にみると、新興国の人口増で農業は成長産業である。先週のアゴラチャンネルで浅川芳裕氏も言っていたように、穀物中心の農業に縁を切り、加工食品にシフトすれば、日本の農業は輸出産業になれる。 ところが自民党の石破幹事長は「農業農村所得倍増10カ年計画」なるものを提唱している。浅川氏によると、コメの関税を下げる代わりに10兆円ぐらいの「つかみ金」が用意されているというが、まさか農政通の石破氏が