年初来、日経平均株価は6日連続で下落した。株高は「アベノミクス」の明白な成果とされるだけに政権に与える衝撃は大きい。昨年11月に上梓した『さらばアホノミクス』(毎日新聞出版)が話題のエコノミスト、浜矩子氏に「安倍政権とわれわれの生活」を聞いた。 ◇マイナンバー導入で政府がたくらむドアホ財政再建シナリオ ―浜先生は安倍晋三政権が発足した直後から「アベノミクスではなくアホノミクス」と主張してきました。どんな考えからですか。 浜 本でも冒頭で取り上げましたが、「アホノミクス」がステージ2に入り、われわれの生活はとんでもない形で振り回されることになりかねないと非常に危惧しています。 GDP(国内総生産)を600兆円に増やす。そのために「1億総活躍」、すなわち「1億総動員」である。そういう方向性があまりに露骨に出てきています。しかもその背景に「GDPを増やせれば国防費を増やせる」というアメリカでの発