概要 研究の目的 円高の進展等を背景に企業の海外事業展開が進展し、今後もその動きが拡大することが見込まれる。海外展開については、その成果を評価する論調がある一方で、事業基盤の空洞化や雇用への影響も懸念される。そこで、海外事業展開によって成果をあげている企業の展開決定要因と現状及び今後、また、その影響(特に雇用・労働面)について、ミクロ(現場サイド)の面から明らかにする。 研究の方法 企業と業界団体等に対する聞き取り調査を実施した。海外でも国内と同じように製品を製造し、かつ、海外と日本との間の国内社員の行き来が活発な企業でないと人材面での影響が測れない点等を勘案し、調査対象として製造業を選定。なかでも古くから海外事業展開する企業が比較的多い自動車、電機、機械の各業種から対象企業を選ぶこととした。最終的に、企業6社及び業界団体など3団体に対してヒアリングを行った。 主な事実発見 (1)海外