日照条件の良い九州地方では、これまで価値がつかなかった遊休地が次々メガソーラーに転換している。すでに限界容量近くまで太陽光発電が設置され、電力会社に接続を断られる地域も出始めた。「エコ」のイメージで捉えられることが多いはずの太陽光パネルだが、自然や景観を壊すと反対運動が発生している地域もある。「乱開発」の様相を呈し始めた、ソーラーバブル最前線の状況を追った。 九州の中でも特に日照条件がよく、メガソーラー(大規模太陽光発電所)が多いといわれる大分県の国東半島を訪れた。杵築市は、所有する遊休地をメガソーラー事業者に積極的に貸し出してきた。2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)が始まって1年ほどの間は、ひっきりなしに電話がかかってきたという。 1980年代末に造成された速水インター工業団地では、長らく売れ残っていた区画で、20年契約の土地貸借によるメガソーラー事業が始まって