LNG(液化天然ガス)の生産・輸出基地は米国テキサス州のフリーポート市に建設する(図1)。メキシコ湾に面した広大な敷地に、年間の生産量が440万トンの液化設備を建設する計画で、中部電力と大阪ガスは全量を確保できる見込みだ。2014年の夏に着工して、4年後の2018年に日本向けの出荷を開始する(図2)。 日本のLNG輸入量は2011年度で8318万トンにのぼり、さらに増加を続けている。最大の輸入元は東京電力で29%(2409万トン)を占め、次いで中部電力の16%(1312万トン)、東京ガスの14%(1148万トン)、大阪ガスの9.5%(788万トン)の順に多い。調達価格の安い米国のシェールガスをLNGに加工して輸入できれば、国内で販売する電力とガスの料金低下につながる。 中部電力と大阪ガスは4年間の建設期間中に、それぞれ約6億米ドル(約600億円)を出資する予定だ。これにより液化事業の会社に