「木材利用ポイント事業」というのをご存じだろうか。自動車や家電品のエコポイントと同じように、地域の木材を一定以上利用した住宅を建てた人などに、いろいろな買い物ができる「木材利用ポイント」を支給する制度だ。 林野庁が2012年度の補正予算で創設した410億円規模の事業で、2013年4月1日から2014年3月末までに着工した住宅などが対象になっている。1棟当たり30万ポイント(東日本大震災の被災地は50万ポイント)で、1ポイントは1円相当というから、住宅の新築や改築を考えている人には、関心の高い制度だろう。 ポイント制度の創設に慎重だった林野庁 いまのところ新築も改築も考えていない私が関心を持っているのは、こうした制度の導入を求めた委員会のメンバーになった経緯があるからだ。 林野庁が2012年に発足させた「森林関係の地球温暖化対策を考える会」で、同年7月に「日本の森林非常事態宣言」と題した決議