「グアンタナモ」というのは、じつに不思議な場所である。 グアンタナモは「キューバ」にありながら、「アメリカ」なのである。 今から100年以上前、アメリカがスペインに勝利した「米西戦争(1898)」以来、アメリカが実効支配を続けている(当時のキューバはスペインの植民地であった)。 アメリカはこの地を「軍事基地」とし、グアンタナモは「アメリカの裏庭」と称されるようになった。 ご存知、アメリカとキューバは「犬猿の仲」であり、国交が断絶した状態にある。 アメリカとキューバが「仲違(たが)い」したのは、1950年代のキューバ革命以降のこと。両者の不仲は一時「核戦争」寸前まで悪化している(キューバ危機・1962)。 当然、キューバとしては、自分の国の中に大嫌いなアメリカの基地があることが気に入らない。しかし、1903年にアメリカは金貨2,000枚(現在価値で30万円)でグアンタナモの「永久租借」権を獲