先日、あるリユース品販売関連企業の役員が、こんなことを言っていた。「うちの店舗の品揃えでは、トータルコーディネイトができないし、今流行している商品も少ないんだよね……」。 それを聞いて、私は少し驚いた。なぜなら、私はリユースショップにそのようなことを端から期待していなかったからだ。しかし、その役員は続けた。「そういうことも考えていかないと、最近はダメなんですよ」と。 私も学生の頃、よく原宿や下北沢の古着屋に足繁く通った。海を越えてやってきた古びたシャツやジーンズ。「古着」であることが価値で、さらにそれらを安く買える。行くたびに商品が入れ替わっていて、1点ものも多く、それが楽しかった。その古着屋でトータルコーディネイトをしようとは思わなかったし、今流行っているものを買おうとは思わなかった。掘り出し物が見つかれば儲けもの、くらいの気持ちだったのだ。 今、リユース業界に何が起きているのだろうか。