必死の努力によって役員まで駆け上がるか、割増退職金を貰ってさっさと会社を辞めるか、陰湿ないじめに遭いながらも会社にしがみつくかである。 家計の見直し相談センター 藤川 太 構成=山田清機 未曾有の経済危機は年収1000万円以上の高所得者層をも直撃した。1万件の家計診断を行う筆者が、今後の生活の未来を見通す――。 所得の高い人々にとっては、これからの時代いいことはない。 むろん、高額所得者といっても幅があるが、ここでは年収1000万円を一つの境界と考えることにしよう。年収1000万円を超えるクラスに、当面、いい話はありそうにない。いくつかの理由を挙げながら、論証していきたい。 まず、給与である。すでに1000万円前後の給与をもらっている人は、これから給与が上昇する可能性はどんどん低くなっている。経営者であれば話は別だが、一般の会社員であれば、現状から大きく給与がアップする可能性は極めて少な