慶喜の天狗党に対する冷淡さに渋沢栄一が学んだこと 草彅剛演じる徳川慶喜 慶喜という人物は、このように自分で決めた“プリンシパル(行動原則)”にひたすら忠実であることを好むのでした。そして、その悪い側面が表れるのが、これから描かれるであろう天狗党の乱の鎮圧についてなんですよね……。これは地獄のような結果に終わりました。 天狗党の人々は、自分たちと「同じ」水戸藩出身の慶喜を身内だと信じて疑いません。しかし史実の慶喜は、自分にとって都合の悪いことを行う人間は身内ではありえないという考えの持ち主でした。 慶喜は天狗党の討伐に熱心でした。各藩から集めた約1万の兵を率いて、京都に入ろうとする天狗党を大津の地で待ち構えていたのです。この慶喜の姿は、天狗党にとっては衝撃でした。また、降伏した天狗党の人々が厳しい処遇を受けているにもかかわらず、慶喜は一切、とりなしをしませんでした。 彼の言い分は次のとおりで