サントリー美術館で開催中の 「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展 に行って来ました。 http://suntory.jp/SMA/ 正徳6年(1716)にこの世を去った尾形光琳。光琳と入れ替わるようにして、伊藤若冲(京都)と与謝蕪村(大阪)というふたりの天才絵師が生を授かりましました。今から300年前のことです。 2008年に「与謝蕪村展」、2009年に「伊藤若冲展」をそれぞれ開催したMIHO MUSEUM(巡回先)では、いつか二人で一つの展覧会で取り上げてみたいと密かに計画をあたためていたそうです。 辻惟雄館長や岡田秀之学芸員、サントリー美術館の石田佳也学芸部長たちが3年以上に渡り、計画してきただけあり、単に若冲のネームバリューに頼っただけでの展覧会でないどころか、若冲、蕪村それぞれ新発見の作品も展示されている想像以上の内容となっています。 伊藤若冲「糸瓜群虫図」細見美術館蔵
「百人一首」の全歌人と歌を書いた全国的にも極めて珍しい「百人一首絵馬」(江戸時代後期)が、歴史に憩う橿原市博物館の企画展「百人一首の世界」で公開されている。全歌人と歌を書いた絵馬はほかに兵庫県宍粟市の御形(みかた)神社の絵馬だけという。 絵馬は、横に長い扁額(へんがく)形式。大小14の木製の扁額に持統天皇や山部赤人、柿本人麻呂ら百人一首の歌人の姿と歌がすべて書かれている。弘化(こうか)3(1846)年の制作で、大きい額は縦46センチ、横182センチ。歌人の顔は後世に失われたものが多いが、衣装などが色彩豊かに描かれている。 橿原市指定文化財で、市内の牟佐坐(むさにいます)神社の拝殿に飾られていたが、平成17年に市に寄贈。20年から3年かけて絵の剥落止めなどの修復作業が行われた。絵馬に残る記録から、南岳(なんがく)という絵師が描き、地元の人たちが神社に奉納したらしい。 よく知られた小倉百人一首
首都京都の全景を一双の屏風に描く洛中洛外図屏風は、16世紀初頭に登場します。現実の都市社会を題材に、権力者の政治体制から京都町衆の生活の一齣こままでを生き生きと描き、応仁・文明の乱から復興し、新たな近世都市へ向かう京都の姿を活写しました。その後、この洛中洛外図は江戸時代を通じて制作され続け、都市の変化に応じて、多様な要素を盛り込みながら展開していきました。 本展では、国立歴史民俗博物館の国内有数の洛中洛外図屏風コレクションを中心としながら、醸成される京都文化と都市のありようを絵画、文献、考古資料など、多様な資料を用いて紹介致します。 基本情報 京みやこを描く―洛中洛外図の時代― 会期平成27年3月1日(日)~4月12日(日) 前期展示:3月1日(日)~3月22日(日) 後期展示:3月24日(火)~4月12日(日) *会期中展示替えあり 休館日:毎週月曜日 会場京都文化博物館 4・3階特別展
Freer/Sacklerのコレクションの一部が無償で利用可能になったので、新年にふさわしい名宝を。 (俵屋宗達「松島図」 http://www.asia.si.edu/collections/edan/object.cfm?q=fsg_F1906.231-232) 明けましておめでとうございます。本年もどうかよろしくお願い申し上げます。みなさまにとってメーでたい年になりますように。 昨年はひょんなことから月刊の連載を抱えてしまい、燃え尽きてしまった感があるので、今年の当面の目標は「リハビリ」ですw とりあえず、ブログをちゃんと更新するところから始めたいですね! (http://www.asia.si.edu/collections/edan/object.cfm?q=fsg_F1976.42)
日本絵画史上最大の画派「狩野(かのう)派」の絵師の屛風(びょうぶ)2点が見つかり、京都国立博物館(京博、京都市東山区)が5日発表した。いずれも個人の所蔵品で、「重要文化財級の価値がある」としている。 北野天満宮を背景に酒宴の様子を描いた「北野社頭遊楽(きたのしゃとうゆうらく)図屛風」(六曲一隻)は、安土桃山時代に狩野派を率いた狩野永徳の次男・孝信(1571~1618)の作。人物の表情や着物の絵柄まで細やかに描き込まれ、孝信が画業を積んだ最晩年の傑作という。 「槇(まき)に白鷺(しらさぎ)図屛風」(二曲一双)は、永徳の高弟で、狩野派が徳川家御用絵師となり江戸に移った際、京都に残って「京狩野(きょうがのう)」を立ち上げた山楽(さんらく)(1559~1635)の筆。木の枝ぶりや陰影の表現、鷺の描き方などから山楽作と判断された。引き手の跡が残ることから、元は城や有力武将の屋敷を飾った襖(ふすま)絵
【詳報】長野県内最大イオンモール須坂、テナント構想 「サンクゼール」「ユニクロ」「GU」「アルペン」も【出店が想定される企業・店舗の一覧表付き】
国宝絵巻「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」の修理完成を記念し、絵巻を所蔵する京都・高山寺(こうさんじ)の寺宝など約80件を展示する「国宝 鳥獣戯画と高山寺」(朝日新聞社など主催)が7日、京都市東山区の京都国立博物館で始まった。鼻をつまみ川に飛び込むウサギを描いた鳥獣戯画の甲巻前半を展示するケースには、開幕直後から大勢の人が詰めかけた。 平安~鎌倉時代に描かれた戯画は甲・乙・丙・丁の全4巻からなり、朝日新聞文化財団による4年がかりの修理を昨春に終えた。京都国立博物館で全4巻が展示されるのは33年ぶりで、修理後初の公開。 開場前には約380人が並び、一番乗りした名古屋市の斎木英明さん(67)は「鳥獣戯画を教科書で見て、いつか本物を見たいと思っていた。絵巻の後半を展示する後期展示も来て、全場面を楽しみたい」と話した。 11月24日まで(前期は11月3日まで、後期は同5日から)。月曜休館
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/munakata_taisha/ 出光美術館ってはじめて来ましたね。 平日なのに結構混んでました。 昨年の伊勢の式年遷宮以降、世の中神道ブームだからですかね? 宗像大社も最近、名前をよく聞くようになった気がするし。 沖ノ島から出土された、鏡や玉など品々の数々。 1点1点はせいぜい重文レベルかな、という感じでしたけど確かにこんなのが8万点も出てきたらそりゃまとめて国宝だよなという感じでした。 個人的には中世の宗像神宮氏関連の文書の展示が興味深かったです。 源頼朝から権威を認められるとか、遭難した船の積荷を取る権利だとか。 九州は松浦党や宗家もそうですが、やっぱり海の民という感じが見えていいですね。 今の感覚だとどうしても神社=スピリチュアルになってしまいますけど、昔は一つの政治的・経済的な現実の集団ですからね。
俳人や画家として江戸時代に活躍した与謝蕪村が晩年に描き、所在が分からなくなっていた作品「蜀桟道図(しょくさんどうず)」が、92年ぶりに確認されたとして、24日、滋賀県甲賀市の美術館が報道関係者に公開しました。 「蜀桟道図」は蕪村が亡くなる5年前、1778年に描いた作品で、縦およそ1メートル70センチ、横1メートル近い大作です。 1800年ほど前の中国の風景が絹地に墨と淡い色彩で緻密に描かれ、蕪村が晩年、絵画を描く際に使った「謝寅(しゃいん)」という署名が残されています。 作品は蕪村の愛好家として知られた実業家が1922年に出版した「蕪村画集」に収録されていましたが、その後、所在が分からなくなっていました。 最近になってシンガポールの会社が所蔵しているという情報があり、甲賀市の美術館が鑑定した結果、92年ぶりに所在が確認されたとして、24日、報道関係者に公開しました。 与謝蕪村の研究を続けて
宇佐美文理『中国絵画入門』(岩波新書)がとても有益な読書だった。中国の水墨画はどこかで何かしら見知っているような気がして、でもきちんと見た事がなかったし、その勉強も全くしていないので、改めて考えてみるとカオスというのが印象だった。それが本書で少し整理されてきて、小さな本を1冊読んだだけでこんなに印象が変わったかと驚いた。タイトルどおりの優れた入門書だ。 新聞の書評も、張競(毎日新聞)と松山巌(読売新聞)が取り上げて(どちらも8月3日)、いずれも大変好評だ。ここでは松山巌の一部を紹介する。 中国絵画は古くから日本画に大きな影響を及ぼした。にもかかわらず私たちは中国絵画を鑑賞する際、西洋絵画と同じく構図や立体感、主題や技法で、つまり形で捉えようとする。むろん中国でも形は大切だが、それ以上に重要な要素は〈気〉であった。 では気とはなにか。気は目に見えるものではないが、中国人には常識の概念で、森羅
オンライン展示版 「春画を見る・艶本を読む」展 ごあいさつ セカンドライフ「春画を見る・艶本を読む」展/概要 展覧会目次 イントロダクション「春画のいろいろ」 01 「八雲のちぎり」 02 『春臠折甲』 03 『好色役者枕かへし』 04 『絵本開談夜之殿』 05 「室の早咲」 06 「好色図会十二候」 1 春画・艶本を読む-流通と享受 07-1 『小栗忠孝記』 07-2 「三条勘太郎」 07-3 『双蝶記』 08 『艶図美哉花』 貸本屋の仕入れ ∟ 09 『江戸名所図会』 10 『倡客竅学問』 艶本の流通 ∟ 11 『閨中紀聞/枕文庫』 12-1 貸本屋と艶本にまつわる川柳 -『誹風柳多留』より 12-2 『絵本情水記』 2 春画・艶本のある風景 遊里で- ∟ 13 『ほどよし』 一人で- ∟ 14 『逢夜雁之声』 温泉場で- ∟ 15 『泉湯新話』 二人で-∟ 16 『艶色水香亭
宝島社は7月15日、現存する「源氏物語絵巻」の原画すべてを収録したムック「別冊宝島2216『源氏物語 絵巻54帖 上』」「別冊宝島2217『源氏物語 絵巻54帖 下』」を発売する。価格は各1,300円(税別)。 今回登場する別冊宝島は、国宝「源氏物語絵巻」のうち、現存しているすべての源氏絵(全19点、13帖分)とその復元画をセットにして掲載したもの。現存するすべての原画と復元画をムック本で同時掲載するのは今回が初の試みだ。 そのほか、国宝級の作品と言われる、土佐光吉(桃山時代)や狩野永徳(桃山時代)、俵屋宗達(江戸時代)が描いた「源氏物語図屏風」も収録。また、「源氏物語」の人物相関図や登場人物プロフィールも入れ、「あらすじ」もわかりやすく解説した。 価格においても、これまで発売されている「源氏物語」関連の商品はすべての原画を揃えるとシリーズ全体で数万円だったものを、今回は上・下巻あわせても
高山寺(京都市右京区)が所有する国宝「鳥獣人物戯画」全4巻を展示する特別展が、京都国立博物館(京都市東山区)で開催されます。約4年をかけた修理が完了したことを記念するもので、修理後の全巻を一挙に展示するのは初めて。期間は10月7日(火)から11月24日(月・休)までです。 ▽ http://www.kyohaku.go.jp/jp/special/korekara/exhibition20141007.html 鳥獣人物戯画は、甲巻、乙巻、丙巻、丁巻の4巻に分かれている絵巻物です。それぞれの長さは約10m。甲・乙巻は平安時代後期、丙・丁巻は鎌倉時代に制作されたと考えられています。作者についてはさまざまな推測がありますが、いずれも確証はなく未詳のままです。 甲巻には擬人化された動物、乙巻には実在・空想を合わせた動物図譜が描かれています。丙巻の前半は人間風俗画、後半は動物戯画とのこと。丁巻では
江戸幕府によるキリシタン弾圧が続いていた1860年代後半、信仰を守り続けた長崎の浦上地区(現・長崎市)の隠れキリシタンがフランス人神父に託し、パリで保管されていた水彩画が、約150年ぶりにカトリック長崎大司教区(長崎市)に返還される。 29日、長崎市のカトリック中町教会で返還式が行われる。 浦上地区の隠れキリシタンは約250年間にわたって信仰を守り、1865年、長崎市の大浦天主堂で、フランス人のプチジャン神父に信仰を告白した。この「信徒発見」は宗教史上の奇跡と呼ばれている。 大司教区によると、水彩画は縦約63センチ、幅約40センチ。日本で描かれたものか、海外から持ち込まれたものかは不明だが、中央に聖母マリア、周囲にはアッシジの聖フランチェスコや聖女らが描かれている。信徒発見の後、別のフランス人神父が隠れキリシタンから絵を預かり、プチジャン神父がヨーロッパに運んだ。 浦上地区では信徒発見後の
2014年1月28日に刊行された『日本美術全集』第7巻「運慶・快慶と中世寺院(鎌倉・南北朝時代I)」の編集を担当された小学館の竹下亜紀氏にお話を伺ってきたインタビュー記事が、青い日記帳出前ブログに掲載されました。 インタビューに伺ったのがまだ杉花粉が暴力的に舞っていた時季とあり、花粉症で苦しむ竹下氏にとってはさぞかしお辛い時間だったかと思います。 お付き合い頂きありがとうございました。因みに自分は毎日食すヨーグルト(ダノンビオ)と少しの漢方により花粉症の症状がぐーーんと良くなりました。竹下さんも騙されたと思って試してみては。 さてさて、そんな竹下氏から2時間弱たっぷりとお話を伺ってきた要点をインタビュー記事としてまとめました。 たとえ『日本美術全集』に興味がなくとも、仏像好きな方であれば必読です! 『日本美術全集』関係者インタビュー 第四回竹下亜紀氏(前編) 『日本美術全集』関係者インタビ
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