金正日総書記が死去した。故金日成主席の死去から17年間にわたって北朝鮮を支配してきた独裁者の最期は、思いがけずもあっけないものだった。波乱に満ちた69年の生涯を振り返る。 金正日総書記は1942年2月16日、故金日成主席と金正淑前夫人の長男として出生。北朝鮮は中朝国境の白頭山の秘密野営地で生まれたと発表しているが、出生地については旧ソ連のハバロフスク郊外とする説も根強い。 64年に金日成総合大卒業。朝鮮労働党の組織指導部、文化芸術部などを経て73年9月に党組織・宣伝担当書記に登用、党、軍の人事を掌握し、三大革命小組運動を指導した。 74年2月、党中央委第5期第8回総会で政治局員に選出され、金日成主席の後継者となった。 80年10月の第6回党大会で政治局常務委員、書記、軍事委員。90年5月国防委員会第1副委員長、91年12月朝鮮人民軍最高司令官、92年4月に元帥、93年4月国防委員長