19日、注目された西松建設違法献金事件の初公判が開かれた。ただし、この日被告席に座ったのは、国沢幹雄前社長ら西松建設側の人間だけ。同じ政治資金規正法違反の容疑で逮捕・起訴された小沢民主党代表代行の公設秘書については、公判の日程さえ決まっていない。罪を認めていた西松側に対する公判は、なんとこの日で結審、次回7月4日には判決が言い渡される。どこまでも政治ショー的な事件になってきた。 検察側の冒頭陳述は、被告の罪を明らかにするというより、小沢氏側の事件への関与を世間に知らしめるためのもの、としか思えない内容だった。建設業界のいうところの「天の声」という言葉をこれでもかと連発し、悪徳政治家・小沢一郎を演出して見せた。西松建設側被告の悪行にはさらりと触れた程度で、誰の裁判なのか分からないという印象だ。「天の声」については、いつ、誰が、どのような形で発していたのか、具体的な事実は一切述べられていない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009061902000215.html ダミー団体は二年以上前に解散している。総選挙を控えた時期に野党第一党の党首の秘書を逮捕する一方で、自民党の二階俊博経産相派の政治団体が西松に八百三十八万円分のパーティー券の購入を受けた問題では、強制捜査はしないまま不起訴にした。 検察審査会は十六日付で、この不起訴処分を「不当」と議決した。西松建設の巨額献金事件の捜査のあり方について、多くの国民が疑問を持っていることを検察は自覚する必要がある。 特捜部が起訴した事件で、被告人、弁護人が事実関係を認め早期に結審、判決となる事件には、大きく分けて2通りあり、 1 起訴された事実が、真相、あるいはほぼ真相であって争うのが困難 という場合と、 2 かなり歪んだ検察ストーリーが展開されていて、争う余地は大いに
うつろな表情のまま、じっと前を向いて冒頭陳述に耳をかたむける西松建設の前社長、国沢幹雄被告=2009年6月19日午前、東京地裁(イラスト・今泉有美子) 《男性検察官が証拠の説明を続ける。手に持った分厚いファイルには、関係者の調書などがおさめられているようだ》 検察官「甲88から90号証は、松栄不動産の歴代総務部長、グリーン開発の代表取締役の調書です。平成12〜16年に松栄不動産、グリーン開発の名義で行った寄付について、いずれも西松建設の指示だったことを供述しています」 《冒頭陳述によると「松栄不動産」は西松建設の子会社で、元社長は西松建設の経営企画部長を務めたこともある。国沢幹雄被告と親交が深く、元社長はダミーの政治団体を使った献金方法を提案するなど、トンネル献金に深く関わっていたという。また、「グリーン開発」は宮城県丸森町にあるゴルフ場運営会社で、西松建設の実質的子会社にあたる》 「甲9
西松建設から民主党の小沢一郎前代表側への違法献金事件で、政治資金規正法違反などの罪に問われた同社前社長の国沢幹雄被告(70)らの初公判が19日午前、東京地裁(山口雅高裁判長)で始まった。国沢前社長と、元副社長の藤巻恵次被告(68)=外国為替及び外国貿易法違反の罪で起訴=は罪状認否で、起訴内容を全面的に認めた。 起訴状などによると、国沢前社長は06年10月ごろ、西松建設OBが代表をしていた二つの政治団体経由で、小沢前代表の資金管理団体「陸山会」などに計500万円を違法に献金したとされる。また、藤巻元副社長らと共謀し、06〜07年に海外で作った裏金7千万円を無許可で日本に持ち込んだとされる。 この日の初公判では、検察側の冒頭陳述、関係者の供述調書などの証拠調べが行われた後、論告求刑や弁護側の最終弁論を経て即日結審する見通しだ。 一方、西松建設の献金を政治資金収支報告書に虚偽記載したとして
野党第一党の代表を辞任に追い込み、政界に衝撃を与えた小沢一郎氏側への違法献金事件。東京地裁で初公判が開かれる西松建設前社長、国沢幹雄被告ら2人には、早ければ7月中にも判決が言い渡される。西松側への責任追及が異例のスピードで終結に向かう背景には、総選挙への影響をにらみつつ、小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告の初公判前に事件の外堀を埋めたいと考える検察側と、事態の収拾を早期に図りたい西松側の利害が一致したことがあるとみられる。 検察側は、「小沢氏側から献金の要求があり、ダミー団体を介した違法献金との認識もあった」としており、国沢被告の公判では、事件の背景とされる大久保被告ら小沢氏側の談合への関与など献金の経緯を明らかにする方針だ。 ただ、小沢氏側の関与についての言及は、最小限にとどめるものとみられる。こうした検察側の方針は、大久保被告の公判を視野に入れてのものだ。大久保被告の初公判は総選挙後
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く