オーストラリアの Conversation 誌に掲載された、倫理学者のジュリアン・サバレスキュ(Julian Savulescu)の記事。知能に関する遺伝子に関する研究結果について紹介しながら、生まれてくる子供に対する遺伝的な介入の是非について論じた記事である。特徴的なのは、遺伝的な介入を必ずしも否定していないどころか、むしろ肯定しているところだろう。日本では遺伝子介入や出生前診断を肯定する議論はなかなか紹介されないので、紹介することにした。 「才能遺伝子の倫理:『ガタカ』の世界への道のりか?」 by ジュリアン・サバレスキュ 2015年7月にイギリスで発表された研究は、遺伝的な"一般学業達成因子(general academic achievement factor)"を特定したものである*1。一卵性双生児を用いて行われたこの研究は、学業に関する広範囲な題材の成績が、双生児たちが持つ多く
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