ロシアからドイツに天然ガスを陸送するパイプライン「ノルドストリーム2」が9月に完工。昨今のエネルギー価格高騰は、ロシア産天然ガスの供給量拡大で緩和されるとの見方もあるが……。写真はロシア・チェリャビンスクの鋼管製造プラント内。 REUTERS/Maxim Shemetov リーマン・ショック後の世界では長引く景気停滞を背景に物価上昇率の低迷が常態となり、上昇したときもほとんどが「(変動が激しい)エネルギー価格の上昇を受けた一過性の現象」と整理できた。 足もとのインフレ高進も、要因はエネルギー価格の上昇であって、欧米で起きていることの半分程度はそれで説明できる。それでも、「だからインフレ高進は一過性のものだ」とは言い切れない難しさがある。 実際には論点が複雑に絡み合っているので、ていねいに現状を分析する必要がある。 まず、需要と供給の観点に切り分けて理解するのが基本だろう。 需要面では、世界
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