はじめて麻雀を覚えたのは中学生の頃のことだった。といっても家にあったパソコンにたまたま父親がいれていた麻雀ゲームをやってみたくらい、それがわたしと麻雀との初めての出会いだった。でも相手はパソコンのAIで、わたしがルールをあまり分かっていなくても勝手に『リーチ』ボタンが点灯したり、『鳴く』ボタンが点灯してそれを押してみたりしたらあがろうと思っても役がなくてあがれなくなり何であがれないのか分からないとか、そんな感じで決して麻雀が上手くなることはなく、そして麻雀の楽しさを知ることもなく、その頃ほんのたまに暇つぶし程度にしたくらいで、大学生になる頃には麻雀のことは忘れてしまっていた。 大学生になると、浪人上がりや男子校出身の男の子たちが中心となって同級生が徹マンをしたりし始めて、そういえば昔ちょっとやったことがあったな、くらいのことを言ったらそのままメンツ探しのときに誘われるようになって、そうこう