京都市上京区の京都御苑の中に宗像神社という神社があります。 その宗像神社の境内には、いくつか社が建っており、その中のひとつに花山稲荷大明神(かざんいなりだいみょうじん)が祀られています。 この花山稲荷大明神は、太政大臣をつとめることもあった藤原北家花山院家の邸宅にもともと祀られていました。 花山法皇の御所 宗像神社の最寄り駅は、地下鉄丸太町駅です。 駅を出て、北東にある京都御苑の中に入り、5分ほど歩くと宗像神社に到着します。 宗像神社の鳥居をくぐると、参道脇に「花山院邸跡」と刻まれた石碑が立っています。 この辺りは、平安時代に花山天皇が退位後の御所としていた地です。 以前に紹介した書籍の京都知られざる歴史探訪の上巻によると、花山天皇は奇矯な振る舞いが多く、貴族たちからひんしゅくを買っていたそうです。 花山天皇は、女御の藤原忯子(よしこ)を寵愛していましたが、彼女が亡くなると右大臣の藤原兼家