【七飯】福島県内の子どもたちが道南でさまざまな体験活動に取り組む「ふくしまキッズ夏季林間学校」の開校式が4日、大沼流山牧場(東大沼294)で開かれ、子どもたちはこれから始まる北海道での生活に胸を膨らませた。 開校式には3日から20泊21日の日程で、道南に滞在するコースを選んだ約40人が参加。中宮安一町長が式に駆けつけ、「ぜひカヌーに乗ってみてほしい。林間学校が終わった後も、いつでも七飯町に来てください」とあいさつ。参加者を代表し、福島県須賀川市の小学5年、星優葵さん(10)が「外で遊べるようになってうれしい。林間学校を通じて自分でできることをもっと増やしたい」と述べた。 子どもたちは今後同牧場で集団生活を送るほか、せたな町、八雲町で施設見学を実施。また、厚沢部町や江差町での民泊体験や、自分たちで旅行の計画を立て、実際に函館から長万部の間でJRを使って旅をする「フィールドトリップ」などを行い
北海道七飯町の大沼湖畔に住む新潟市出身の作家・新井満さん(69)が、東日本大震災の津波で1本だけ残った岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」から着想を得て、絵本「希望の木」(東京法令出版)を発刊した。 3・11後、生き残ったのに自殺する人がいることを知り、「つらいことがあっても、どうか死なないで」とのメッセージを込めた。 物語は一本松をレイラという少女に擬人化。レイラは自分だけが生き残り、独りぼっちの絶望を嘆くが、津波でなぎ倒された7万本の家族や仲間が犠牲となって自分が生かされたことに気づく。「もらったいのちを今度はわたしから子どもたちへ伝えてゆく」と、力強く生きる内容だ。レイラはアイヌ語で風を示す「レラ」からつけた。 新著は、2011年に出版した新井さんの同名の写真詩集の言葉を元に、アニメ映画美術監督の山本二三さん(62)が生き生きとした絵を付けた。山本さんは宮崎駿監督のアニメ映画「もののけ
音楽を通じ、東日本大震災の被災者支援活動をする「ソリダリテ」と、夏休みに福島県の親子を函館に受け入れる保養プログラムを実施する函館YWCAの「北の大地プロジェクト」は共催で、チャリティーコンサートを27日午後2時から遺愛学院講堂で開く。会場で募金を行い、今夏の同プロジェクト運営資金に充てる。 「ソリダリテ」はフランス語の「団結」「連帯」を意味し、函館のピアニスト、伊藤亜希子さんを代表、ソプラノの次藤正代さんと畑野祥子さんを副代表として震災直後に結成。これまで市内でコンサート「コンセール・ドゥ・ソリダリテ」を行い、今回で7回目。 同プロジェクトは福島第一原発事故で被災した福島県の親子を対象に、2012年1月に初めて実施。同年から夏に毎年行い、今年は10組30人が来函する。函館YWCAの廣部節子代表理事は「今年は83組の申し込みがあった。子どもだけを受け入れる活動は多いが、親子で行うのは少ない
東日本大震災で被災した福島県の子どもたちを夏休みに道南に招く活動を行う、被災地の子どもを応援する会「ほんわか」(田中いずみ代表)が、古本市を函館市大手町3のカフェ「ハルジョオン・ヒメジョオン」2階の大手町リーヴズで開いている。収益金は保養プロジェクトの活動資金に充てる計画で、多くの来場を呼び掛けている。14日まで。 古本市は昨年6、11月に続いて今回で3回目。会員やその友達に呼び掛けて1000冊以上が集まった。小説や手芸本、フィクション、絵本などジャンルは多彩で、価格は10円~1000円。来場者が宝物探しのような感覚で品定めを楽しんでいる。 会場では、かっさ(つぼ押し)600円、2個で1000円、木べら800円、ペンダント500円などオリジナルグッズも販売している。 本年度は、7月23~30日に7泊8日の日程で「ほんわか のびのび夏休みinはこだて2015」と題し、福島県の小学4~6年生
東日本大震災から丸4年を迎えた11日、函館・道南でも追悼イベントが行われ、鎮魂の祈りに包まれた。震災を記憶にとどめ、今一人一人ができることをあらためて考えた。 ●まちセンで献花式 道南の被災者支援団体「函館・むすびば」「はこぼー」「みちのく会・函館支部」など7団体でつくる函館災害支援団体協議会と函館市地域交流まちづくりセンターは、午前10時から同センターで献花式を行った。昨年に続いて2回目。多くの市民が訪れ、1階ロビーに設けた献花台に白と紫のデンファレを手向け、静かに手を合わせた。 市内本通でパン店を経営する女性(67)は「被災地の皆さんが災害を乗り越え、幸せになればいいと思う」と話した。 むすびばの事務局員古岡友弥さん(38)は「自主避難者たちが、孤立感にさいなまれる状況を生み出さないために活動を続けたい」と決意を込めた。 あいさつに立った、みちのく会・函館支部長の鈴木明広さん(55)
東日本大震災の発生から4年になる11日、道内で唯一、死者が出た函館市では、犠牲者を悼む献花台が設けられ訪れた市民が花を手向けています。 函館市の地域交流まちづくりセンターに設けられた献花台は、道南の被災者支援団体でつくる「函館災害支援団体協議会」が、震災の記憶をとどめ未来への希望を祈って設置しました。 11日は午前中から市民らが相次いで訪れ、花を1本ずつ手向け手を合わせていました。 東日本大震災では函館市に最大2.4メートルの津波が押し寄せて男性1人が死亡し、道内では唯一の死者となりました。 また海沿いにある函館朝市や赤レンガ倉庫群など、あわせて666棟が浸水する被害を受けました。 市内に住む59歳の女性は「4年が経ちますが東北地方の復興はまだ、これからだと思います。被災地で暮らす人たちが頑張って生きていってほしいという思いで手を合わせました」と話していました。 会場では、地震が発生した午
東日本大震災で甚大な被害があった岩手県大槌町で進められている「菜の花プロジェクト」。函館でもボランティア団体「函館大槌応援プロジェクト(HOOP)」を立ち上げて復興支援に尽力している人がいる。湯川寺(湯川町3)副住職の筒井章順さん(28)だ。震災から4年を迎えボランティア作業は減っているものの、僧侶という職業を生かし「被災地の現状を多くの人に語り継ぎたい」と力を込める。 菜の花プロジェクトは「供養と希望」の思いが込められた復興のシンボルである菜の花を、大槌川沿いの河川敷いっぱいに咲かせる取り組み。 筒井さんは2011年7月、被災地の復興を支援しようと災害ボランティアツアーに参加。大槌町を訪れた際、菜の花プロジェクトを始めた金山文造さんに出会い、構想に賛同した。帰函後に「継続して何かできることはないか」と模索。12年春、ツアー参加者とともにHOOPを発足させた。 大槌でもらった菜の花の種を寺
三越伊勢丹ホールディングスが、11年3月11日の東日本大震災から4年目を迎えるにあたり、昨年に引き続いて東日本復興支援チャリティキャンペーンを実施する。 今年で2回目の開催になる同キャンペーンは、「どんぐりバッヂ」(300円)を発売し、その収益金を「瓦礫を活かす 森の長城プロジェクト」に寄付するというもの。「どんぐりバッヂ」は宮城県南三陸町の震災被害木を使用し、すべて南三陸町の地元の人々の手によって加工される。昨年は計4万3,496個を売り上げ、695万9,360円の寄付金が集められた。 今年用意したバッヂは、絵本作家の仁科幸子による“笑顔”をデザインした3種類。販売員1人1人の笑顔がグループの枠を超えて、人と人との絆を結び、その輪を広げていきたいとの思いが込められた。 なお、「瓦礫を活かす 森の長城プロジェクト」では、震災で大量に発生した瓦礫や津波堆積土などを利用して海岸線に盛土を造成。
原発や領土 熱く議論 函ラサール高の3人「北の高校生会議」参加 「視野が広がった」 (02/06 16:00) 北の高校生会議に参加し、「意義深い会議だった」と話す函館ラ・サール高の(左から)村岡泰岳君、龍岳君、長谷川湧輝君 道内の高校生がさまざまな社会問題を熱く語り合った「北の高校生会議2015」(1月6~8日、上川管内美瑛町)に、道南からは唯一函館ラ・サール高の生徒3人が参加した。「刺激を受けた」という彼らは14日に報告会を開く。今夏には函館開催を予定しており、運営に携わる仲間を募る。 北の高校生会議は、旭川の高校生らが中心となり「未来の社会を自分たちで徹底して考え抜きたい」と初めて開催した。交流サイト「フェイスブック」などを通じ、賛同した道内16校の35人の高校生が参加。美瑛町の国立大雪青少年交流の家に泊まり込み、2泊3日の日程で地域活性化や貧困、原発の是非など多岐にわたって議論した
函館市臼尻町でダイビングサービス「グラントスカルピン」を経営する水中写真家の佐藤長明さん(45)=高松町在住=が、南茅部地区でダイバーとして再起を果たし、活動の場を広げている。同地区の魚や海藻などの海洋生物を撮影した写真集(非売品)を自主制作するなど、海の魅力アピールに貢献している。 宮城県南三陸町出身。旅行で訪れた太平洋に浮かぶ島パラオでのダイビング体験を機に、ダイバー免許を取得。南三陸で2000年にダイビングサービス会社を開業し、年間約1500人の客が訪れていたという。 東日本大震災時は仕事でカナダにいた。数日後に南三陸に戻ったが、自宅兼会社が津波に押し流された。覚悟はしていたものの、目の前の惨状に言葉を失ったという。「家族やスタッフは無事だったが、親戚が亡くなった」とぼうぜん自失の日々を送った。 南三陸での会社再開を断念し、親戚を頼って道内へ。その後、再起を考え函館に移住し、拠点とし
【七飯、森】福島県内の子どもたちを対象とした自然体験活動「ふくしまキッズ冬プログラム」に参加する子どもたちが23日、道南入りした。参加者は29日まで大沼ふるさとの森自然学校(町東大沼294、流山温泉)を拠点に、雪を使った冬ならではの道南を楽しむ。 同プログラムは、2011年の東日本大震災で起こった、福島第一原発事故の影響を受けている子どもたちに、自然の中で思い切り楽しんでもらおうと企画。プロ㌘は北海道のほか、福島県や神奈川県、石川県など6地域で開催する。 「大沼プログラム」の参加者38人を乗せた列車は強風などの影響で遅れ、午後5時過ぎにJR函館駅に到着、初日の宿泊先となっているネイパル森へと移動した。子どもたちは思わぬアクシデントにも疲れを見せず、元気な顔で学生ボランティアと対面し、夕食を取りながら早速親睦を深めていた。 福島市から参加した石川龍君(11)は「友達をたくさん作って、雪遊びが
食と観光で復興支援 函館と東北の名物32店 札幌・大通で催し (06/21 16:00) 各地の自慢の一品が並んだ「函館・東北チャリティープロモーション」 函館、東北の食や観光の魅力を発信し、東日本大震災の復興を支援する「函館・東北チャリティープロモーション」が21日、札幌市中央区の大通公園8丁目で始まった。22日まで。 イベントは4年目で、函館市や函館商工会議所、北海道新聞函館支社などの実行委が主催。青森、秋田、宮城、福島4県の自治体や道南7市町などが、計32ブースを出店している。1995年の阪神大震災から20年目の節目に当たる神戸市も初参加した。函館名物のイカを使ったナポリタンや渡島管内木古内町のホタテバター焼き、秋田のきりたんぽ鍋、神戸牛のコロッケなどが並び、多くの人でにぎわった。 22日は、午前9時半から午後3時まで。<北海道新聞6月21日夕刊掲載> 前の記事 次の記事
北海道函館市の函館大(溝田春夫学長)の学生約20人でつくるローターアクト部は9日、久慈市に復興応援メッセージを送った。 同部顧問の木村仁さんが同市川崎町の市役所を訪れ、遠藤譲一(じょうじ)市長に色紙を手渡した。 寄贈のきっかけは大学に久慈市出身の学生がいることから。色紙には「一日も早い復興を祈っています」などと書かれている。 木村さんは「久慈への地元就職を希望している学生もいる」と紹介。同部は函館市内で集めた募金の寄付もしており、遠藤市長は「いつも気にかけていただき心強い」とお礼を述べた。 【写真=遠藤譲一市長に応援メッセージを紹介する木村仁さん(右)】 (2014.5.10)
遺愛女子高校(福島基輝校長)は12日、同校敷地内に、NGOこの指とまれ(岐阜)から贈られた、国の天然記念物「淡墨桜」の苗木1本を植樹した。同校生徒会を中心に東日本大震災の被災地支援に尽力してきたことへの、同NGOからの感謝の証しという。植樹式に参加した生徒会役員7人は心を込めて苗木を植え、今後の活動への意欲を高めた。 同校は、東日本大震災後、被災地に住む人々を元気づけようと、同NGOを通じて季節ごとのメッセージカードを送り、募金活動にも励んできた。被災地からは「カードを送ってもらって、心が温まった」とお礼の手紙や色紙が届き、昨年の冬には手作りの花のコサージュ約100個が贈られたこともあった。 植樹には日本で6人しかいないという桜守の浅利政俊さん(83)が七飯町から駆けつけ、生徒たちに植え方や育て方を丁寧に指導。生徒たちは慣れない作業に苦戦しながらも慎重に土をかぶせ、添え木し、水をやった。浅
(2)福島市から避難 函館の鈴木さん ■見えぬ将来 増える不安■理解されぬ現実「声上げる」 「国に捨てられた」。 函館市の市営住宅で暮らす鈴木明広さん(54)は、その思いが拭えない。 福島市の自宅で学習塾を経営していた。震災でライフラインが寸断された中、福島第一原発で爆発があったことをラジオで知る。2人の息子の健康への影響が何より心配だった。大きな余震が続き、すぐに逃げられるようにと2階の居間ではなく、1階の学習塾で家族4人肩を寄せ合った。 震災の6日後、米国が福島第一原発の半径80キロ以内の自国民に避難を勧告する。半径20キロ圏内の住民に避難を指示する日本政府の対応と大きく異なり、政府への不信感がこみ上げた。 学習塾をたたみ、2011年9月に息子とともに函館市へ避難する。高校教師の妻は仕事のため福島市に残った。いま長男は大学に進学して札幌市で、高校生の次男は鈴木さんと函館市の市営住宅で暮
函館三育小学校(鈴木宏和校長、児童25人)の全児童が12日、JR函館駅前と丸井今井函館店前で「東日本大震災被災地支援街頭募金活動」に取り組んだ。子どもたちは「困っている人のために、協力お願いします」と通行人に呼び掛けていた。 発生から3年を迎えた震災を風化させないよう、毎年この時期に実施。鈴木校長は「もう3年になるが、復興は遠い。少しでも助けになるよう、取り組みたい」と話した。 2年の坂口大樹君(7)は「たくさんの人に募金してもらいたい。1円でも多く被災地に届けるために、頑張ります」と話し、声を張り上げていた。募金は、NPO法人アドラ・ジャパン(東京)に送り、被災地の支援に充ててもらう。 前のページにもどる ニュースをもっと読む ご注意: ●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については
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