JR北海道の島田修社長は16日の定例記者会見で、在来線特急と同じ時速140キロに抑えている青函トンネル区間での北海道新幹線の最高速度について、160キロへの引き上げを検討すると明らかにした。実現すれば、現在は最短で4時間2分の新函館北斗-東京の所要時間が3分ほど縮まり、空路から需要がシフトする目安とされる4時間を切る。 青函トンネルを含む約82キロ区間は、在来線の貨物列車と線路を共用しており、新幹線とすれ違う際に荷崩れを起こす懸念から、速度を制限している。国土交通省は貨物列車の走らない時間帯を設け、平成33年春までに共用区間でも最高速度の260キロで走らせる検討を進めているが、高速化の対象が1日1往復に限られていた。 青函トンネルの設備は160キロ走行に対応しているといい、島田社長は「全ての便で可能な、現実的な案だ」と述べた。国交省の検討案と合わせて、すれ違い時の安全性など技術的課題を検証