前々回、前回と、地方に住む中国人観光客にとっての上海観光の意味について、彼らの記念撮影を撮りながらあれこれ考えてきた(“「はい、チーズ」。上海に押し寄せるおのぼりさんの「記念写真」~外灘で記念撮影する特別な意味”)。 中国は多様性の大国だ。ある人がこうだと言えば、すぐに別の人が正反対のことを言い出す。ドでかい国土と膨大な人口は、ぼくらの想像を超えている。だから、何がなんだかわからなくなる。 そこで、仮説を立てたい。あの国で何が起きているのか、大づかみで理解するために。 貧しかったけれど未来を見ていた、我々のあの頃 彼ら地方に住む中国人観光客は、日本の“昭和30年代”を生きている。これがぼくの見立てだ。 内陸から上海に遊びに来た観光客には、発展の遅れた地元の暮らしから一足先に抜け出した者だけが持てる将来への前向きな見通しや高揚感があった。それはちょうど「みんな貧しかったけど、未来を信じていた
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