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ブックマーク / gendai.media (36)

  • 「日本の保育無償化は誰も幸せにならない」といえるこれだけの理由(猪熊 弘子) @gendai_biz

    いよいよ来年度2019年10月の消費税アップと同時に、「幼児教育・保育無償化」がスタートすることになっています。そのための「子ども・子育て支援法」改正案についての審議も、3月12日の衆院会議で始まりました。 すでに新年度開始まであと2週間。「無償化」は来年度半ばからのスタート予定ですので、来であれば、すでにその運用について詳細まで決まっていなければならないのですが、制度の導入には「子ども・子育て支援法」の改正が必要で、正式には3月末に国会を通過した後に決まります。そこで、現段階では細かい運用についてはまだ定まっていないところも多くあります。 しかし、現段階で決まっていることをみただけでも、今回の「無償化」によって、逆に親が支払う金額があがったり、保育需要がさらに増えて急激に待機児童が増えたり、ますます保育士不足が進んだり……といった心配が多分にあるのです。 そう語るのは、保育についての

    「日本の保育無償化は誰も幸せにならない」といえるこれだけの理由(猪熊 弘子) @gendai_biz
    holyagammon
    holyagammon 2019/03/16
    "今年10月から無償化を導入したおかげで新たに幼児教育が受けられるようになる子どもはほとんどいない""むしろ、所得が高い世帯の方が、より無償化の恩恵を受けることになり、ほとんど貧困対策にはなりません"
  • 「コミュ力重視」の若者世代はこうして「野党ぎらい」になっていく(野口 雅弘) @gendai_biz

    野党への支持率が絶望的に低い。特に若者世代ではその傾向が顕著だ。そうした「野党ぎらい」の背景には、若者世代が「コミュ力」を重視している事実があるのではないか。コミュ力を大切にし、波風の立たない関係を優先していれば、当然、野党の行う批判や対立を作り出す姿勢は、嫌悪の対象となる。摩擦のない優しい関係が社会に広がるなか、野党の置かれた立場は難しいものになっている。 政党不信が深刻である。とりわけ「野党」への不信の広がりとその深さは、前代未聞のレベルに達している。総選挙で躍進した立憲民主党への支持も5%程度で伸び悩み、希望の党が解散してできた国民民主党にいたっては、支持率は1%にも達していない(参考)。こうした傾向は少々のことでは変わりそうにない。 「野党がだらしないからだ」。こう言う人がたくさんいる。たしかにそうかもしれない。しかし、「だらしなさ」加減があまりにひどいので、「野党ぎらい」が高まっ

    「コミュ力重視」の若者世代はこうして「野党ぎらい」になっていく(野口 雅弘) @gendai_biz
  • 「足を切り落としたい…」自ら障害者になることを望む人々の実態(美馬 達哉) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    「五体満足」な状態に違和感をもち、自分の身体の一部を切断したい願望にとらわれる「身体完全同一性障害」という病気がある。関連が出版され、日でも認知度が上がり、症状を訴える人が出てくるかもしれない。神経内科専門医であり立命館大学教授の美馬達哉氏が解説する。 「身体完全同一性障害」をご存知ですか 珍しい病気や奇妙な症状は人間の個人差と同じで数限りなく存在している。 その中には、ただ珍しいだけではなく、私たちが「正常」や「健康」と信じている価値観を揺さぶるものがある。 自分の手や足が余分で不快な異物と感じられて、それを切り落とすことを心から望む「身体完全同一性障害(BIID)」という病気はその一つだろう。 私は授業の時、この病気の方を取材したドキュメンタリーDVD(メロディ・ギルバート監督『完全(Whole)』サンダンス・チャンネル)を見せて感想を聞くことにしている。 人のために尽くしたいと思

    「足を切り落としたい…」自ら障害者になることを望む人々の実態(美馬 達哉) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
  • ゼロからわかる南スーダン「国づくり大失敗」の真相(栗本 英世) @gendai_biz

    南スーダンで何が起きているのか? そもそもなぜ未曾有の人道危機となったのか? 大反響となった論考「日では議論されない『絶望的な現状』」「政治問題を民族問題に変換した『悪魔の選択』」につづき、民族・政治歴史的背景から南スーダン問題を読み解く――。 夢と希望が託された独立 2011年7月9日に独立した南スーダン共和国は、世界でいちばん新しい国家である。独立後数日以内に、この国は、国連の193番目の、アフリカ連合の54番目の加盟国として承認された。 首都ジュバで執行された独立記念式典は、祝祭の雰囲気にあふれていた。それは、スーダンの国旗が降ろされ、新しい南スーダンの国旗が高く掲げられたときに最高潮に達した。 祝祭は、同年1月に実施された、南部スーダンの運命を決定する住民投票のときにすでに始まっていた。私は、日政府が国際平和協力法に基づいて派遣した監視団の一員として、投票の過程をつぶさに観察

    ゼロからわかる南スーダン「国づくり大失敗」の真相(栗本 英世) @gendai_biz
  • 「教育勅語」復活論者は、単に歴史の無知をさらしているだけ(辻田 真佐憲) @gendai_biz

    繰り返される「教育勅語」再評価 「教育勅語」(「教育ニ関スル勅語」)復活論は亡霊のように何度でもよみがえる。1948年6月に衆参両院でその排除および失効確認が決議されたにもかかわらず、政治家や教育関係者でその再評価を唱えるものがあとを絶たない。 最近では、大阪の私立幼稚園で、園児が「教育勅語」を暗唱させられているとして話題になった。今年4月に開校予定の系列小学校では、「教育勅語」が「教育の要」におかれるのだという。しかも、同校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任するというのだから驚かされる。 こうした「教育勅語」の再評価は、今後も繰り返されるだろう。 それにしても、なぜ「教育勅語」復活論はいつまでたっても消えないのだろうか。それは、この文書の内容や歴史がかならずしも広く知られていないことが関係している。 「教育勅語」について、あるものは、いつの時代にも適用できる普遍的な内容として金科玉条のご

    「教育勅語」復活論者は、単に歴史の無知をさらしているだけ(辻田 真佐憲) @gendai_biz
  • スクープレポート 特定秘密保護法案「官邸のアイヒマン(北村滋内閣情報官)」と呼ばれる男 本当の黒幕は公安の「妖怪」(週刊現代) @gendai_biz

    「悪法」と名高い法案の強行採決が連日のように報道された。いったい誰が悪いのかを探ると、メディアに注目されないひとりの秀才が浮かび上がってくる。彼は警察をのさばらせる妖怪なのか—。 総理にも抵抗する 与野党の攻防が続いていた特定秘密保護法案が与党の圧倒的多数の賛成により可決した。 安倍内閣が数に物を言わせ、世論の支持をまったく得ていない法律を成立させたのである。 「どうしてここまで無茶をするのか。発足以来、安全運転をしてきた安倍政権なのに、反発がどんどん高まる法案に固執する理由が最後までわからなかった」(全国紙政治部記者) 誰が、何のために通過させたがったのか—この法案には、つねにこの疑問がついてまわった。 その黒幕の正体が、ついにわかった。 ある野党議員が明かす。 「それは、『官邸のアイヒマン』ですよ。安倍総理が絶大な信頼を置く内閣情報官の北村滋さんのことです」 北村氏は内閣情報調査室(内

    スクープレポート 特定秘密保護法案「官邸のアイヒマン(北村滋内閣情報官)」と呼ばれる男 本当の黒幕は公安の「妖怪」(週刊現代) @gendai_biz
    holyagammon
    holyagammon 2016/07/20
    2013年12月18日(水) 週刊現代 経済の死角
  • 大阪都構想=大阪市廃止分割だ――「佐々木信夫教授による藤井聡教授批判」への批判的コメント(村上 弘) @gendai_biz

    佐々木信夫先生の論説(「大阪都構想『住民投票』で問われるのは、大阪の大都市の将来についてだ―藤井聡氏の「7つの事実」に反論する」(2015年)http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/42669)を読むと、興味深い論理展開があり、かつ「大阪都」推進の政治家と比べて、大阪市の廃止を明言し、一般論として横浜、名古屋などの指定都市制度の意味を認めるなど、正確な書き方も含まれていると思いました。 ただ、私も大阪をすぐ近くで見ながら「大阪都」を数年間研究していますが、関西・東京などの行政学、地方自治、財政学の研究者のうち発言している人は、大多数が、大阪市を廃止する極端な「大阪都」構想に批判的な見解です。(批判的な発言をすると、橋下氏やその支持者から激しく攻撃されるので、批判を控える研究者やマスコミ記者もいる。) 佐々木教授の論説にはかなりの疑問点もありま

    大阪都構想=大阪市廃止分割だ――「佐々木信夫教授による藤井聡教授批判」への批判的コメント(村上 弘) @gendai_biz
    holyagammon
    holyagammon 2015/04/14
    "、大阪都の熱心な推進者は、実は非公式の目的や、特別な信念・固定観念を持っているのかもしれない"
  • 地方政治における政党の地域特性: 都道府県別政党割合ランキング(高橋 亮平) @gendai_biz

    地方議員1万5千人以上を選ぶ統一地方選挙 いよいよ統一地方選挙も12日投開票の前半戦がスタートした。 こうした状況でも、多くの方々にとっては、「政治なんて誰がやったって変わらない」といったところだろうか。「政治不信」で「政治離れ」が進んでいると言われる中、さらに、そもそも地方自治に関心が薄いことを考えれば、「自分たちには関係ない事」と考える人も多いのかもしれない。 前回の2011年統一地方選挙においては、44の道府県議会議員選挙や13の知事選挙など、1,797選挙の約58.0%にあたる1,042選挙が実施され、4年前の統一地方選挙では全国に37,302人いる地方政治家の内15,841人が選ばれた。 統一地方選挙とは、これだけ多くの政治家を一気に選ぶ、国民にとって非常に影響の大きい出来事である点を共有いただければと思う。 平成の大合併によって、1999年から2006年の間に、自治体の数は約3

    地方政治における政党の地域特性: 都道府県別政党割合ランキング(高橋 亮平) @gendai_biz
  • 平松邦夫 前大阪市長が緊急寄稿「私はなぜ、橋下徹市長を訴え、動画削除を求めるのか」() @gendai_biz

    橋下市長が懸命に論点をずらされようとしている 3月23日に高橋洋一氏が現代ビジネスの「ニュースの深層」に寄稿された「平松前大阪市長が橋下徹大阪市長を告訴」という記事を読ませてもらいました。 その投稿自体は高橋氏がご自身の連続シリーズの一つとしてお書きになったものであり、私はそれに対する反論を展開しようというものではないことをまずご承知置き頂きたいと思います。 ただし、この記事で展開されているお話は、橋下市長が懸命に論点をずらされようとしているものを補完する意図を持って書かれているとしか思えませんので、名誉を棄損され続けていると訴訟に踏み切った当事者として「筋」をきちんとお示ししたいとの思いから書かせていただきます。 現代ビジネスでは市長在任中の2010年12月から「永田町ディープスロート」にインタビュールポを5回連続でアップして頂いたご縁があることからこういう機会を与えて頂きました。(現

    平松邦夫 前大阪市長が緊急寄稿「私はなぜ、橋下徹市長を訴え、動画削除を求めるのか」() @gendai_biz
  • 「都構想」で大阪はダメになる() @gendai_biz

    「都構想」のメリットとデメリット、どちらが大きい? 現代ビジネス誌上ではこれまで、大阪市特別顧問の高橋洋一教授から大阪都構想について当方の主張に対して意見を頂いて以来、互いに意見を誌面上で公表させていただいてきた。 「都構想」を巡っては、その中身の議論よりもむしろ「場外乱闘」的な側面が話題を集めがちな中、高橋教授から政策議論の機会を頂戴でき、大変に感謝しているところである。そもそも、住民投票前夜に必要なのは、野次馬的な興味をそそるバトルやショーではなく、冷静な議論、討論を措いて他にないからである(http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/03/03/fujii-128/)。 さて、前回の高橋氏の主張をごく簡単にまとめれば、次のようになる。 『「都構想」には、「二重行政の解消」や「既得権構造の破壊」というメリットがある。一方で、確かに、市を5つの特別区に分

    「都構想」で大阪はダメになる() @gendai_biz
  • 大阪都構想のデメリット:「市の五分割」によって行政コストが上がるというリスク(藤井 聡) @gendai_biz

    都構想のデメリットについての議論 大阪都構想を巡っては様々な「議論」の様なものがなされていますが、その中の少なからずの部分が冷静かつ理性的ものとは言い難く、詭弁による印象操作にまみれたものも多数あり、誠に残念な状況です。(たとえば、http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/02/24/fujii-133/、http://satoshi-fujii.com/150217-3/、http://satoshi-fujii.com/150208-2/、等を参照ください) ですがそんな中でも、大阪市特別顧問の高橋洋一教授との誌面上での誌面討論は、大変に理性的で実りあるものとなりました。 そこでは、『大阪市の税金2200億円が、別目的に流用されてしまう』という問題が論じられましたが、おかげさまでその論争を経て、当方がなぜそのような見解を持っているかを、より明確に公表

    大阪都構想のデメリット:「市の五分割」によって行政コストが上がるというリスク(藤井 聡) @gendai_biz
  • スクープ これは大噴火の前兆なのか 箱根山から「不気味な煙」が噴き出した!本誌記者が目撃、専門家も驚いた(週刊現代) @gendai_biz

    スクープ これは大噴火の前兆なのか 箱根山から「不気味な煙」が噴き出した!誌記者が目撃、専門家も驚いた 東日大震災後、体に感じる地震の回数も減り、落ち着いたかに思えた日列島。だが、長野での地震、御嶽山・阿蘇山の噴火など、大地の動きはつづいていた。そしていま、さらなる地殻変動が—。 70年近くいて初めて見た 「なんだ、あれは……」 11月下旬、神奈川県と静岡県の県境にまたがる金時山でのことだ。ここは、富士山麓に連なる箱根山のすぐ近くに位置する。「金太郎」こと、「坂田の金時」伝説ゆかりの地でもある。 登山が趣味誌記者は、この山に100回以上登っている。麓の町から山道を歩くこと1時間半ほど。山頂付近にある山小屋の人々もすっかり顔なじみだ。 しかしこの日、見慣れたはずの風景を何気なく眺めていると、奇妙なものが目に飛び込んできたのだった。 「箱根山から、煙が……出てる?」 あいにくの天気で

    スクープ これは大噴火の前兆なのか 箱根山から「不気味な煙」が噴き出した!本誌記者が目撃、専門家も驚いた(週刊現代) @gendai_biz
  • かつて「ネトウヨ界の大物」と呼ばれた男の孤独な末路(安田 浩一)

    ネット上で激しい誹謗中傷を浴びせていた人種差別主義者の「ヨーデン」と名乗る男。その正体を突き止めた安田氏は、実際に彼の住む福島県いわき市へ向かった。一枚の写真からついに居所を特定し、たどりついたドアの前で緊張で筋肉をこわばらせながらインターフォンを押すが…。『ネットと愛国』著者の戦慄のルポ、後編。(前編はこちら http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41046) 決め手となった1枚の写真 今年1月5日。この日も私はいわき市内で聞き込みを続けていた。だが、歩いても歩いても、彼の所在はわからない。人物像だけで住所を「当てる」ことは難しい。 しかもその段階において男が犯罪者であるという確信を持っていたわけでもないので、通常の事件取材とは違い、聞き込みするにあたっても最低限のプライバシー配慮をせざるを得ない。捜索は困難を極めた。 途方に暮れていた時、一通のメールが

    かつて「ネトウヨ界の大物」と呼ばれた男の孤独な末路(安田 浩一)
  • 官々愕々 竹富町「教科書問題」の本質(古賀 茂明) @gendai_biz

    沖縄県竹富町が採択を拒否した育鵬社の中学公民の教科書を、同町が採択した東京書籍の教科書と比較しながら全部読んでみて、驚いた。 ことの経緯を一言で言えば、沖縄県の八重山地区の石垣市、竹富町、与那国町の3市町は法律上、同一の教科書を使うことが想定されているにもかかわらず、3市町の間の協議が整わないまま、3市町の協議会が育鵬社の教科書を採択するという答申をした。竹富町はこれに従わず東京書籍の教科書を使うことにしたが、これに対して文科省が育鵬社を使えと強制しようとしているという話だ。 マスコミは大きく取り上げたが、手続き論は伝えても、教科書の内容の問題では、基地問題の取り上げ方が育鵬社は少なく、東京書籍の方が手厚いということ以外ほとんど触れていない。触れていても、せいぜい両論併記でお茶を濁している。政治的な問題には「マスコミは公正中立でなければならない」という建て前で問題から逃げているのだ。安倍政

    官々愕々 竹富町「教科書問題」の本質(古賀 茂明) @gendai_biz
  • 独占インタビュー アントニオ猪木「北朝鮮でオレが見たもの」(週刊現代) @gendai_biz

    張成沢の最後の言葉 北朝鮮ナンバー2の張成沢氏が、国家転覆陰謀の罪で処刑されたという報道は世界を震撼させた。 前回の参議院議員選挙で国会議員に返り咲いたアントニオ猪木氏(70歳)は、11月に所属政党・日維新の会や参議院の制止を振り切って訪朝し、同月6日に張氏と面会。生前の氏と話した数少ない日人である。 —張氏が処刑されたという一報を聞いて、どう思いましたか。 「当に驚いた、としか言いようがありません。ただ振り返ってみると、最後に見た張氏は少し元気がなかったように思います。以前の張氏は背筋をピンと伸ばしていましたが、11月にお会いした時は椅子の背もたれに寄りかかり、ぐったりした様子だった。 会談の時間は20~30分ほどでしたが、『この困難な時期に、わが国を訪問された勇気を讃えたい。あなたのしたことは歴史が評価するでしょう』と言われました」 —『歴史が評価する』というくだりは、もしかする

    独占インタビュー アントニオ猪木「北朝鮮でオレが見たもの」(週刊現代) @gendai_biz
  • 集中連載「橋下徹とメディア」 最終回「メディアの申し子」に足下を見られるな!(松本 創) @gendai_biz

    2008年1月27日、メディアとの"共犯関係"はここから始まった。あれからまだ5年半・・・ 〔PHOTO〕gettyimages 取材・文/ 松創(ジャーナリスト) 【第4回】はこちらをご覧ください。 真面目で優秀で職務に忠実な記者たち 「平松(邦夫・前大阪市長)さんの頃に比べて、橋下(徹・市長)さんへの追及が弱いのは確かだろうけど、じゃあ以前は現場の記者たちが大阪市政や市長に対して、ジャーナリスティックな鋭い批評や論考を書いてたかというと、それは平松さんの頃もなかったですよ。 現場の記者はやっぱり取材対象を追いかけ、新しい動きや情報をとらえて記事にしていくのが仕事。いくら不要だと思っても、会見があれば出ざるを得ないし、上から『これを聞け』と言われれば質問するでしょう。 どんな視点で取材し、どういう切り口でニュースにするかという編集方針とか、論説・批評みたいなことはデスクなり論説委員の仕

    集中連載「橋下徹とメディア」 最終回「メディアの申し子」に足下を見られるな!(松本 創) @gendai_biz
  • 集中連載「橋下徹とメディア」 第4回詭弁で切り抜け、多弁で乗り切る「橋下式言論術」(松本 創) @gendai_biz

    取材・文/ 松創(ジャーナリスト) 【第3回】はこちらをご覧ください。 弱点を突かれるマスメディア 5月29日、大阪市役所5階の市政記者室。この日の市長定例会見は橋下徹への追及から始まった。 口火を切ったのは毎日新聞。橋下が朝日新聞とともに自分に対する「批判の急先鋒」と見なし、「従軍慰安婦」発言以降、朝日に対する以上に繰り返し"口撃"してきた---「意図的に誤報した」「狂ったようにキャンペーンを張っている」「過去の言説を引用してネチネチと言っている」といった報道内容への批判から、果ては「バカ」「ボケた質問をしてくる」「頭が悪いからな」のような幼児的な罵詈雑言まで---相手である。 ちょうど同社が記者クラブの幹事社(2ヵ月ごとに持ち回り)に当たっていたこともあり、最前列の席で、最初にマイクを握った市政キャップは、橋下が冒頭で記者発表した「経済戦略局長に民間人の採用決定」「風疹予防接種への助

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  • 集中連載「橋下徹とメディア」 第3回「フェアな競争」に踊らされる記者たち(松本 創) @gendai_biz

    橋下の唱える「フェアな競争」を体現したような囲み取材(5月30日)。メディアは下りられるのか(筆者撮影) 取材・文/ 松創(ジャーナリスト) 【第2回】はこちらをご覧ください。 時間無制限、何でも質問OK、フルオープンの場 「僕がやってるこの囲み取材は、たぶん日政治家では(他に誰も)やってない、ある種特殊な取材。時間無制限で、質問も何でもOKだ」 「こういう(特殊な)囲みをやってるという認識の下に、記者は記者なりの矜持を持って権力者側と対峙してもらいたい」 「僕は質問を受けて、『コメントはしません』とか『後日ペーパーにまとめます』ということをやらなかった。やらないという主義で(囲み取材を)やってきた」 5月20日、いったん中止を宣言した囲み取材をやっぱり続けることにした際に橋下徹が記者団に語った言葉である。 いずれも彼が常々誇らしげに語っていることだが、付け加えて言えば、記者クラブ加

    集中連載「橋下徹とメディア」 第3回「フェアな競争」に踊らされる記者たち(松本 創) @gendai_biz
    holyagammon
    holyagammon 2013/06/29
    "クラブ内でも他社との付き合いはあまりないんです。それは橋下が仕掛けた(競争という)分断工作も効いてるかもしれません。それに取材対象が目の前にいるのに、取材しないわけにはいかない。"
  • 集中連載「橋下徹とメディア」 第2回「囲み取材」という放談会が生んだ「従軍慰安婦」発言 【後編】(松本 創) @gendai_biz

    韓国アメリカ、フランスなどの外国メディアを含め、120人超の報道陣で大混乱となった5月24日の囲み取材 (筆者撮影) 取材・文/ 松創(ジャーナリスト) 【前編】はこちらをご覧ください。 「誤報」発言をなぜ問わないのか 囲み取材をこの目で見てみたい、そして、橋下と在阪メディアの関係を検証する必要があると私が考えたのは、例の「従軍慰安婦」発言から1週間も経ってからだった。実を言えば、最初の発言そのものにはさほど関心を払わなかった。彼ならそういうことを言うだろうな。そう思っただけである。 居酒屋あたりで居合わせたおやじ客に、マッチョで身勝手な下卑た話を聞かされたような不快感は少なからずあったが、過去の発言や振る舞いを見れば、彼の人間観や女性観、人権感覚とは「そういうもの」であろうことは想像できる。発言内容の是非はともかく、「異論や批判を恐れず"音"を率直に語る」物言いやキャラクターが彼の

    集中連載「橋下徹とメディア」 第2回「囲み取材」という放談会が生んだ「従軍慰安婦」発言 【後編】(松本 創) @gendai_biz
  • 集中連載「橋下徹とメディア」 第1回「囲み取材」という放談会が生んだ「従軍慰安婦」発言 【前編】(松本 創) @gendai_biz

    取材・文/ 松創(ジャーナリスト) 大阪市役所5階でニュースは「作られる」 大阪市役所の5階は他のフロアに比べて照明がぐっと抑えられ、エレベーターホールから続く通路は昼間でも休庁日のようにひっそり静まり返っている。 フロアの南側は「Office of the Mayor」と文字の入った磨りガラスの壁で仕切られ、奥へ進めば市長室、副市長室、秘書たちが控える政策企画室秘書部と二つの応接室。反対の北側には「大阪都」構想を推進する府市大都市局、市長が指示した政策やプロジェクトを担当する政策企画室企画部、広報・広聴や報道機関に対応する同室市民情報部、そして市政記者室がある。 つまり、市幹部の執務室および市長直轄の重要政策を扱う中枢部門と、それを"監視"する報道機関が一つのフロアに同居し、市長室は南東角、市政記者室は北西角と、対角線上で相対している。照明を落としているのは、一般市民の出入りが少ないた

    集中連載「橋下徹とメディア」 第1回「囲み取材」という放談会が生んだ「従軍慰安婦」発言 【前編】(松本 創) @gendai_biz