7月25日・26日に、アルテアエンジニアリングのユーザー会「Altairテクノロジーカンファレンス(ATC)」が東京で開催された。同社のCAE解析ソフトを使って研究開発を行う企業・組織の1社として本イベントに登壇したのは、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)である。本稿では、JAXAの航空技術部門 構造・複合材技術研究ユニット 青木雄一郎氏へのインタビューから、現在の航空機開発においてJAXAが果たす役割や挑戦をお伝えする。 航空機の「重量軽減」を目指して ――JAXAといえば私たちは一般にロケットや人工衛星をイメージしますが、航空技術部門もあるのですね。主にどのようなことを行っているのでしょうか。 もともとJAXAは、2003年、宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)の3機関が統合して誕生しました。ですから、当初から航空