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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (8)

  • まだ生きているような欧州のミイラ、「トーロンマン」とは何者か

    1950年にデンマークの泥炭地で発見されたボグボディー(湿地遺体)は、「トーロンマン」と名付けられた。(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK, NATIONAL GEOGRAPHIC IMAGE COLLECTION) 1950年、デンマークの泥炭地で燃料のために泥炭を切り出していた一家が、謎の遺体を発見した。あまりに状態が良かったため、殺されて間もない、地元の殺人事件の被害者かと思われたものの、後に意外な事実が明らかになった。男が殺されたのは確かだが、事件が起こったのは2400年も前の鉄器時代のことだったのだ。 現在は「トーロンマン」として知られる遺体の顔は、無精ひげやわずかに笑みを浮かべた表情などが驚くほどきれいに保存されており、今や世界で最も有名な湿地遺体(ボグボディー)になった。しかもその死をめぐっては、いけにえのために殺されたのではないかとも言われ、ますます謎めい

    まだ生きているような欧州のミイラ、「トーロンマン」とは何者か
  • 太陽の約100億倍明るい宇宙の謎の青い閃光、正体に迫る新発見

    宇宙のかなたで繰り返し発生している明るい閃光を描いた図。ブラックホールが円盤から物質を取り込み、強力なジェットを噴射している。(IMAGE COURTESY ROBERT L. HURT/CALTECH/IPAC) 2022年9月、天文学者たちは口をポカンと開けて、米国カリフォルニア州南部の望遠鏡が捉えたまぶしい青の閃光(せんこう)を眺めていた。地球から44億光年離れた銀河で、太陽の約100億倍も明るい大爆発が起きたのだ。 さまざまな望遠鏡をこのエリアに向けて爆発を観測したところ、この現象が「LFBOT(Luminous Fast Blue Optical Transient)」という爆発に似ていることに研究者たちは気付いた。3カ月後、研究者たちは再び夜空の同じ位置で、3分間の露光を5回繰り返した。その画像を確認してみると、ごく短時間のまぶしい光が再び発生していた。 「私たちは画像を見つめ

    太陽の約100億倍明るい宇宙の謎の青い閃光、正体に迫る新発見
  • 【動画】危急種のナガスクジラ、1000頭の大群に遭遇した

    見渡す限りの海面をナガスクジラの群れが埋め尽くし、その吐く息によって水平線はかすんでいた。 2022年1月、極地探検クルーズ船「ナショナル ジオグラフィック・エンデュアランス」号の乗客と乗員は、南極半島の近くでこの神秘的な光景に遭遇した。商業捕鯨によってナガスクジラが絶滅の危機に追い込まれてからは、観測されることのなかった規模の大群だ。(参考記事:「【動画】巨大クジラが300頭を超える「大宴会」、撮影に成功」) 「コロネーション島の北を航行していた私たちを出迎えたのは、信じられないような光景でした。水平線のあちらこちらでクジラたちが潮を吹き上げていたのです」と、動物学者のコナー・ライアン氏は語る。ライアン氏は、クルーズ旅行会社「リンドブラッド・エクスペディションズ」が運航する「ナショナル ジオグラフィック・エンデュアランス」号の専属博物学者でもある。 「近づくにつれ、私たちは、クジラたちが

    【動画】危急種のナガスクジラ、1000頭の大群に遭遇した
  • 【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で

    きれいに青く輝く水中で、巨大な影が向かってきた。長さは9メートルほどあり、うねうねした4の腕とドーム状の傘をもつその生きものは、観光客が乗っている潜水艇よりも大きかった。南極のロンゲ島沖の水深80メートルで目撃された驚くべき光景だ。 観光客が旅行会社「バイキング」のクルーズ船に戻り、英エクセター大学の海洋生物学者ダニエル・M・ムーア氏に写真を見せたところ、「信じられないほど珍しいもの」を見たのだと教えてくれた。 幸運な観光客たちが見たのは、「ダイオウクラゲ(Stygiomedusa gigantea)」という幻の巨大深海クラゲだった。1910年に初めて発見されてから、今回の2022年1月の目撃まで、網にかかった個体や遠隔操作の無人潜水機(ROV)がとらえた映像などを含めても、わずか126件しか観察記録がなかった。何千時間もの潜水調査を行ってきた米モントレー湾水族館研究所(MBARI)の科

    【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で
  • 「最初期の銀河」が予想以上に多く見つかる、従来説を見直しか

    科学者たちはジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って原初の宇宙をのぞき込み、宇宙誕生から3億〜4億年しかたっていない時期の銀河を発見した。(IMAGE BY NASA, ESA, CSA, M. ZAMANI (ESA/WEBB)) NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(以下、JWST)が格的に稼働して約半年。JWSTの超高感度の赤外線の目は、私たちの期待に応えて、時の始まりに近い時代に輝いていた初期銀河の姿を見せてくれている。 「そうした銀河が、おそろしくたくさんあるのです。あまりにも多く、あまりにも大きく、あまりにも明るく、あまりにも高温で、あまりにも成熟していて、あまりにも早すぎるのです」と、JWSTの上級プロジェクト科学者であるNASAのジョン・メイザー氏は、2023年1月に米国シアトルで開催されたアメリカ天文学会で語った。(参考記事:「20年間の活躍が楽しみな初画像、ジェーム

    「最初期の銀河」が予想以上に多く見つかる、従来説を見直しか
  • 「世界最古の木」更新か、樹齢5000年超の木の報告、チリ

    *会員:年間購読、電子版月ぎめ、 日経読者割引サービスをご利用中の方、ならびにWeb無料会員になります。 2022年5月号 森林の未来/火をもって火を制す/マルミミゾウの森/森を救う四つの方法 5月号はまるごと一冊「未来に残す世界の森林」。大規模な森林火災を抑えるオーストラリアの伝統的手法や気候変動で料難にあえぐガボンのゾウ、森林を救う四つの方法など、私たちの助けを必要とする「森林の今」を総力特集します。特製付録は世界の森林の変化が一目で分かるポスター。 特別定価:1,280円(税込) amazon

    「世界最古の木」更新か、樹齢5000年超の木の報告、チリ
  • 火星の岩に謎の紫色のコーティング、生命の痕跡か、最新報告

    NASAの火星探査車「パーシビアランス」が、ミッション開始から198火星日目となる2021年9月10日に「ロシェット」という愛称の岩の前で撮影した自撮り写真。岩の表面には、探査車がサンプル採取のためにロボットアームを使ってあけた孔が2つ見える。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL-CALTECH, MSSS) 火星は、地表から上空まで赤い塵に覆われている。しかし、NASAの火星探査車「パーシビアランス」は、これまで探索したジェゼロ・クレーター内のほとんどすべての場所で、錆びた赤い色合いの中に、謎の紫色の物質を発見した。 紫色の物質は、岩石の表面を薄く滑らかに覆っていたり、絵の具のような塊として付着したりしている。米ニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所の地球化学者であるアン・オリラ氏は、2021年12月の米地球物理学連合(AGU)の会合で、紫色のコーティング(被覆)を分析

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  • 1億年前の共生かたる希少な化石 二枚貝に隠れたエビ3匹

    古代の二枚貝の中に残っていた、化石化した3匹のエビのうちの1匹。(PHOTOGRAPH BY SCHOOL OF ENVIRONMENTAL AND RURAL SCIENCE, UNIVERSITY OF NEW ENGLAND) およそ1億年前、恐竜が陸上をかっ歩していたころ、3匹の小さなエビが「家を探し」に出かけた。捕者に見つからない隠れ家を求めていたのだ。でも、安全なシェルターとなるサンゴはない。困ったエビたちは大きな二枚貝を隠れ家にすることにした。幅が25センチほどもある居心地のよさそうな貝だったからだ。エビは貝に入り身を落ち着かせたが、不幸なことに貝に泥が押し寄せてきた。安全なシェルターのはずだった我が家は、一瞬のうちに彼らの墓へと変わった――。 それから、時は流れて2016年、オーストラリア人農夫がこの二枚貝を発見した。二枚貝は中に体長約3センチのエビ3匹を入れたまま化石化

    1億年前の共生かたる希少な化石 二枚貝に隠れたエビ3匹
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