井戸端会議化するワイドショー 文藝春秋11月号に、ワイドショー関係者が見たら目を剥くようなタイトルの記事が掲載された。 「ワイドショー『いかがわしさの正体』/社会が悪い、政治が悪い---。テレビコメンテーターの化けの皮を剥ぐ」 書いたのは京大名誉教授で関西大学東京センター長の竹内洋氏。戦後思想史をまとめた『革新幻想の戦後史』(中央公論新社)によって、2012年に読売・吉野作造賞を受賞した、日本を代表する知識人の一人である。 竹内氏はワイドショーや情報番組をよく見るほうだという。社会ネタから芸能ネタまで揃っているため、今を知るのに便利なのだそうだ。確かに世の中の出来事を、短時間の視聴で大掴みに出来る。同じように思っている視聴者は大勢いるだろう。 日本のワイドショーの嚆矢はNHK出身の故・木島則夫氏が司会を務めた『モーニングショー』(NET=現テレビ朝日、1964年4月~)。その誕生から、ちょ