まだまだ紙媒体が必要だ、と実感するのが選挙の季節である。 東京都知事選には史上最多の56人が立候補し、わが家にもずっしりとした選挙公報が配られた。 毎度のことながら、これがなかなか面白い。限られたスペースでいかに自らの公約を詰め込み、投票してもらえるかを競う真剣勝負の場で、各陣営の腕の見せどころだ。特に泡沫(ほうまつ)候補と呼ばれる候補者ほど、ユニークな公約が多く、ついつい釣り込まれてしまった。中には、というかかなりの数の候補者は、NHKのことしか書いていなかったが。 政策だけでなく学歴や職歴など、じっくり全員の分を読ませていただいたが、20分もかからなかった。 政見放送だとこうはいかない。制限時間は、1人5分30秒なので、全員分を見ようとすると、5時間8分かかる計算になる(4人は申し込まなかったそうだが)。「帰ってきた令和阿房列車で行こう」の締め切りに追われているいま、そんな暇はとてもな