世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス感染症を巡る緊急委員会は加盟国に対し、入国者を対象とするワクチン接種証明の義務化を現時点では行わないよう求める提言をまとめた。WHOが15日、発表した。 14日に開かれた緊急委は、ワクチンが感染をどれだけ減らすことができるか依然明瞭ではないことや、誰もが接種できる状況になっていないことを指摘。ワクチンを接種した人も、各国が導入している感染防止策の順守を免除されるべきではないとしている。 また、ウイルスの変異種が相次いで見つかっていることから、緊急委はWHOに、監視を強化して遺伝子情報などの共有を進めるよう要請。偏見の横行を避けるため、感染症の呼称に国や地域の名前を付けないという原則に基づき、変異種にも同様の措置を求めた。(共同)