天は人の上に人をつくらずと福澤諭吉は明治の初めに人間の平等を謳ったが、現在の日本には一票の格差がある。衆議院で見れば、議員一人当たり一番有権者の多い選挙区と一番少ない選挙区の有権者の比率は最大で2.3倍、参議院ではもっと極端で4.86倍となる。すべての日本人が平等であるならば、その投票権の価値は平等であるべきだ。 もちろん、平等でないことがあらかじめ決められていることもある。 連邦制の国家では、各邦の平等を維持するためにあらかじめ同じ数の代議員を送ると決められていることが多い。アメリカが典型的な例で、上院議員の数は州の人口に拠らず2人である。 日本における参議院の意味まで議論するときりがないので、参議院の目的は、国論が一方に傾くことを避けて政治を安定させることであるとしよう。 そうであっても、一票の価値に差があっても良いということにはならない。例えば、衆議院を小選挙区制に、参議院を比例代表
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