・野間秀樹「ハングルの誕生 音から文字を創る」(平凡社新書)を読んだ。私は最近流行の韓流を知らない。ドラマは見ない、歌はきかない。とにかく無縁である。従つて、朝鮮語も知らない。(朝鮮語といふ呼称は「ハングルを産んだ言語の方は(中略)学術的には〈朝鮮語〉と呼ぶことが多い」(10頁)といふ本書の著者に従つた言ひ方である。)ハングルなるものも当然知らない。朝鮮半島は日本列島の隣にあつても、その隣のことを私は全く知らないのである。ただ、ハングルといふのは、私には文字といふより記号の如きものであつた。例へば漢字や仮名と比べればその違ひは明らかである。アルファベットと比べてもさうである。自然発生的なものではなく、人為的なものである。世宗が作つたといふし、平田篤胤「神字日文伝」の日文文字がハングルから作られたなどといふこともあり、ハングルの人為性は私にはむしろ胡散臭くさへ思はれてゐた。ところがである。本
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