某所で再帰理論の最近の研究の流れの話が出たので、せっかくなのでブログに纏めておきます。 数学基礎論の大きな分野のひとつとして、ゲーデルらの研究を発端として生まれた再帰理論。 では、ゲーデルの不完全性定理以後、数学基礎論の一分野である再帰理論は、どのような発展を遂げたのでしょうか。今回は、1950年代までの再帰理論の研究の歴史を辿ってみましょー。 1930年代 1930年代。チャーチ、ゲーデル、チューリング、クリーネその他多くの研究者による研究、そしてゲーデルの不完全性定理を発端の一つとして、計算可能性と計算不可能性の研究が始まりました。1930年代の計算論の研究の始まりは歴史的に非常に重要ですが、詳しい文献がたくさんあるので、ここでは省略します。 このような1930年代の研究によって、計算という概念が数学的に定義され、コンピュータ開発もたぶん順調に進むことになったのでしょう。しかし何よ