某所で再帰理論の最近の研究の流れの話が出たので、せっかくなのでブログに纏めておきます。 数学基礎論の大きな分野のひとつとして、ゲーデルらの研究を発端として生まれた再帰理論。 では、ゲーデルの不完全性定理以後、数学基礎論の一分野である再帰理論は、どのような発展を遂げたのでしょうか。今回は、1950年代までの再帰理論の研究の歴史を辿ってみましょー。 1930年代 1930年代。チャーチ、ゲーデル、チューリング、クリーネその他多くの研究者による研究、そしてゲーデルの不完全性定理を発端の一つとして、計算可能性と計算不可能性の研究が始まりました。1930年代の計算論の研究の始まりは歴史的に非常に重要ですが、詳しい文献がたくさんあるので、ここでは省略します。 このような1930年代の研究によって、計算という概念が数学的に定義され、コンピュータ開発もたぶん順調に進むことになったのでしょう。しかし何よ
「チャイティンのオメガΩ」とは何か。 それは「真の乱数」だ。 真の乱数、というのは「その数字そのものをもってしか表現することができない数」のことである。 例えば円周率3.141592...は、一見するとでたらめな数字の並びのようだが、「直径に対する円周の長さ」という簡潔な表現を持つ。 黄金比 1.618033... は、実は「正五角形の一辺と対角線との比」のことである。 ところが「チャイティンのオメガΩ」は、このような簡潔な表現を持つことができない。 他に例えようのない「真の乱数」なのである。 以下の説明の前に、予備知識として 不完全性定理の最短理解 d:id:rikunora:20080524 チューリングマシンは何を示したのか d:id:rikunora:20080525 を読んでおいた方がよいでしょう。 「チャイティンのオメガΩ」とは、「チューリングマシンの停止確率を表す数」のことで
絵の超初心者ド下手くそ人間が、20日間絵を描いて感じたこと わたしは、「文の人」だ。絵を描くのは大の苦手。 そんなわたしが、ひょんなことから絵を描き始めた。 そうしたらおもしろくなって約20日間、なにがしかを描きつづけている。 未知の領域での挑戦は、発見が多い。 また、ここまで絵を描けない人間の挑戦は、あまりネッ…
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