東芝は開催中の展示会「CEATEC 2022」(幕張メッセ会場での展示は2022年10月18~21日)で、中小型の旅客機用ジェットエンジンを代替できるとする2MW級超電導モーターの実物模型を出展した注1)。同社は2022年6月に開発したことを発表済みだが、「模型とはいえ、一般公開はこれが初めて」(東芝)。本物は既に稼働を確認しているという。
開発した超小型ガスタービン発電機は、重量30kgに対して出力は30kWで、重量当たり出力は1kW/kgを達成した。ドローンのパワーソースの重量当たり出力は、リチウムイオン電池が0.2kW/kg、燃料電池でも0.6kW/kg程度であり、これらを大きく上回ることになる。 大型ドローンにこの超小型ガスタービン発電機を適用した場合、搭載重量は50kg、飛行時間は1時間を達成できると見込む。「既に大型ドローン向けで予約受注も入っている」(ADJの説明員)という。 今後は、複数人が乗車できる空飛ぶクルマへの適用を目指して、500kWを目標とした大出力化に向けた開発を進める。「大型ドローンや空飛ぶクルマだけでなく、この高い重量当たり出力を生かして可搬型の緊急用発電機などの用途も開拓したい」(同説明員)としている。 ⇒その他の「ドローン」の記事はこちら 関連記事 2022年は国産ドローン元年となるか、目視
夢の耐熱材料となるCMC、日本は競争力を保てるか 基調講演では、東京工科大学CMCセンター長の香川豊氏が登壇し、CMCの概要と同センターにおける研究方針やテーマについて概説した。 CMCはセラミック繊維をセラミックマトリックス(母材)と複合化した材料。耐熱金属材料の課題であった高温強度や質量、モノリシックセラミックの課題であった脆(ぜい)性破壊や傷許容性などを一挙に解決できる材料として期待されている。 航空機エンジンを含むガスタービンは、タービン入口温度を高く設定することで熱効率が高まる。よって、現在用いられている耐熱金属材料よりも高い耐用温度を持つCMCの採用が進めば、エンジン推力の向上や燃料消費率の低減、軽量化などが実現できる。その他、原子力用燃料棒、自動車や航空機用ブレーキ部品などでの採用も検討されている。 工業利用されるCMCを構成材で分類すると、非酸化物系と酸化物系に大別される。
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