すでにマイコンを使い込まれている上級者向けの技術解説の連載「ハイレベルマイコン講座」。今回は、製造プロセスの異なる複数のマイコンに対して同じ条件でノイズを印加し、どの製造プロセスのマイコンが最もノイズ耐性が高いかを実験、考察してみる。 すでにマイコンを使い込まれている上級者向けの技術解説の連載「ハイレベルマイコン講座」。本記事は、2019年11月29日「ハイレベルマイコン講座【EMS対策】(2):最も効果的なノイズ対策がついに判明!? よくあるEMS対策を比較する【実験編】」の続編だ。 前回は、1つのマイコンに対してさまざまなノイズ対策を施し、EMS耐性改善効果の高い対策方法を考察した。今回は、製造プロセスの異なる複数のマイコンに対して同じ条件でノイズを印加し、どの製造プロセスのマイコンが最もノイズ耐性が高いかを実験、考察してみる。 製造プロセスが微細化すると、個々のMOSサイズ*1)が小
USB経路のノイズをアクティブに除去 USB伝送はコンピューターの周辺機器を接続するために開発されたものであり、オーディオの音楽信号を伝送するように設計されていません。スイッチング電源によるコンピューターの高周波ノイズが付帯することが頻繁にあります。データは、バッファーとエイシンクロナス伝送によって補正されますが、根底にある物理的な信号のジッターはきわめて高く、本当にジッターから解放されるにはまだ長い道のりがあります。 ここに鍵となる2つの要素があります 1. スイッチング電源によるコンピューターの高周波ノイズが付帯し、それがUSBのデジタル信号、さらにはDACから出力されるアナログ信号にまで干渉する 2. 根底にある物理層のジッターがあまりに高いので、オリジナルの信号を真のビットパーフェクトで出力することができない。どのような純度の高い素材を使用しても、音質はごくわずかしか改善しない。ど
1. Thunderbolt ™ 3とは? Thunderbolt™はIntel社が開発した、通信速度が最大40Gbpsに達する高速なデジタルインターフェイスです。 PCI-Expressを基盤とした技術から発展し、改訂を重ねてThunderbolt™3が定められています。 2019年にこの技術がUSB4.0の標準仕様として採用されました。高速な汎用インターフェイスとして普及することが期待されています。 Thunderbolt™3におけるノイズ状況や対策に適したノイズフィルタについて検討しました。 図1. インターフェースにおけるデータ転送速度の比較 2. Thunderbolt ™ 3ノイズ評価の代替方法 Thunderbolt™3のノイズ評価のための試料が入手困難であるため、 Thunderbolt™3と類似した技術のインターフェイスであるUSB3.1Gen2のデータをもとにノイズの状
ボーカルリストの息遣い。 ピアニストのタッチ。 ヴァイオリニストのストローク。 アーティストが込めた歌声や演奏への “熱量”は、そんな細部に宿ります。 Sound elementが目指すのは、 原音に込められたわずかな熱量まで、 スピーカーで再現すること。 そのために私たちは、 業界の常識に真っ向から 挑むような革新的な開発を、 熱量を持って続けていきます。 “素子”という新発想が、 業界の常識を過去にする。 アンプとスピーカーをつなぐケーブルは 伝導率を極限まで高めなくてはならない。 そんなオーディオアクセサリーの常識は、 Sound elementによって過去のものなります。 Read More 原音への追求は、 町工場から始まった。 名古屋の町工場から、 Sound Elementは生まれました。 なぜ、町工場から革新的な製品が生まれたのか。 なぜ、素子を使用するという発想に至ったの
Alex Ching氏は、カナダのBJ Pipeline Inspection Services社で大規模かつ複雑なデジタルシステムの設計を担当している技術者である。同氏は、アナログ回路、デジタル回路および電池回路を筐体に収納したある装置を設計した。筐体グラウンドは、配線(線材)、100kΩの抵抗およびTVSD(Transient Voltage Suppression Diode:過渡電圧抑制ダイオード)を経由して装置内の各所に接続されている。この装置において、ESD(静電気放電)の問題が発生した。具体的には、LVDS(小振幅差動信号)方式のデータ線にエラーが発生したのである。同氏は、この問題を解決するために、ESD保護素子を装置内の各所に挿入した。しかし、いずれも徒労に終わってしまった。 Ching氏は、この問題について次のように推定していた。すなわち、ESDが保護素子に加わると、保護
ロームは2017年9月12日、ノイズ対策部品を外付けする必要がないノイズ耐性が優れた車載用オペアンプを開発し、サンプル出荷を開始した。 「世界初のノイズ設計フリーの車載用オペアンプ」(ローム) ロームは2017年9月12日、車載用オペアンプとしてノイズ耐性(EMI[電磁妨害]耐量)を高めた新製品「BA8290xYxx-Cシリーズ」を開発し、サンプル出荷を開始したと発表した。あらゆる周波数帯域のノイズに対し優れた耐性を持ち、従来、オペアンプ周辺に必要だったノイズ対策フィルターが不要で、ロームは「世界初のノイズ設計フリーの車載用オペアンプ」だとする。量産品の出荷開始は2018年6月を予定している。 車載用オペアンプは、主に微弱なセンサー信号を増幅し、マイコン(ないしA-Dコンバーター)に対し出力する用途で使用される。一般に、自動車は電子化されオペアンプ周辺回路も高密度化が進展し、それに伴い、ノ
ゲート絶縁膜材料に対する依存性の解析結果 膜厚に関係なく,SiONを使った場合にRTS雑音が大きいことが分かる。須川氏のデータ。 MOSトランジスタで発生するランダム・テレグラフ・シグナル・ノイズ(RTS雑音)。20~30年以上前から研究されているが,未だに原因が特定されていない。MOSの微細化が進み,最近ではその影響が顕在化してきた。東北大学は独自のTEGを使ってRTS雑音の解明を進めている。その最新の成果が報告された。 この報告は,電子情報通信学会の集積回路研究会と映像情報メディア学会の情報センシング研究会が北海道大学で2008年10月22日~24日に共催した研究会の招待講演として行われた。講師は,東北大学教授の須川成利氏(東北大学大学院工学研究科技術社会システム専攻)が務めた。 キャリア1個で誤動作も RTS雑音は,MOSトランジスタのチャネル内を移動するキャリア(電子/正孔)の一つ
2006年6月に一応の決着を見た高速電力線通信(PLC:power line communication)。PLCモデムを実用化するための技術的条件として,(1)電波遮へい性能および電力線の平衡度が国内の家屋の99%を満たす基準にある条件で,(2)高速PLCを使う家屋から10mもしくは30m離れた場所でPLCが発する電磁ノイズが周辺雑音と同レベルになる――ところのコモン・モード電流の許容値が決められた。(詳細は記事下の参考記事を参照。) こうした経緯を踏まえて,さまざまな立場の方へ取材を行い,日経NETWORK8月号では「PLCって何だろう?」と題した特集記事を掲載した(そのときの取材で受けた印象は,7月7日の「記者のつぶやき「高速電力線通信,推進派と反対派の意見を聞いてみると…」に書かせていただいた)。 許容値が決められたことで,これまで続いてきたPLC推進派と非・推進派の対立には一応の
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