日本政府が、韓国向け輸出に対する管理を厳格化すると発表してから3カ月。この措置に関する海外の反応はどうなっているのか。米中関係に詳しい、キヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之氏が訪れた米国有識者の多くは「日本にはもう少し大局を見て判断してほしかった」と語った。その理由とは?! (構成 森 永輔)
![日本に厳しい視線、「弱い立場の韓国になぜそこまで」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/aa3cf67ddf574616953f4dec0fbc1537dfa1cd4d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fseminar%2F19%2F00023%2F101600099%2Ffb.jpg)
韓国サムスン電子(Samsung Electronics)は2019年9月4日、東京都品川で予定通り「Samsung Foundry Forum 2019 Japan」を開催した。同フォーラムは「世界でもっとも信頼されるファウンドリーになる」というキャッチフレーズで、同社が取引先企業に向けて半導体受託生産事業の新技術を紹介するイベントだ。2016年に始まり、2019年は5月に米国、6月に中国、7月に韓国、9月には日本で開催されており、10月はドイツでの開催が予定されている。日韓関係の悪化により参加者が減少するのではないかとみられたが、むしろ例年より増えたという。同社は7月に開催された韓国でのフォーラムで、どのようなリスクがあっても2030年にシステム半導体1位を達成するという意志を見せたが、東京でも同じだった。
経済産業省が7月1日に発表した韓国向け輸出管理の運用見直しは、各方面に大きなインパクトを与えた。当日の新聞には、いわゆる徴用工問題を念頭に「報復」「禁輸」など刺激的な見出しが踊ったが、実際には安全保障を全面に出した内容になっている。日本は何をしようとしているのか。7月前半の動きをまとめた。 7月1日 経済産業省が7月1日に出した「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」という発表文では、日韓関係を「信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況」とし、また「大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」ことから、制度運用を見直すとした。 具体的には、(1)韓国をホワイト国のリストから削除する政令改正の手続きを開始、(2)7月4日からフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の韓国向け輸出を包括輸出許可制度の対象から外し、個別に輸出許可申請を求め審査を行う、の2点。 半導体の基
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