⇒連載「Wired, Weird」バックナンバー 今回は国内大手メーカー製温調器の不具合解析に関する報告だ。今まで多種類の温調器を修理してきたが、過去に修理した温調器の中にも同じ設計ミスが隠れていた。 修理を依頼された温調器の同機種は5回以上修理しているが、通電して動作を確認したら正常だった。カバーを開け過去の修理で不良があった電源基板の電解コンデンサーを確認したが、特に目につく不具合はなかった。顧客から「電解コンデンサーを交換するように」という申し送りがあった。動作は正常で不具合は見当たらないのに「なぜ、このような依頼があるのか」と、少し疑問を感じた。もしかしたら今まで気づいていない不良が隠れているかもしれない。 疑問を感じたので、電源基板に実装されている全ての電解コンデンサーの動作を詳細に確認した。その結果、予想外の設計ミスが見つかった。まずは電源基板のハンダ面の写真を図1に示す。なお
![なぜ? 放置されてしまった低レベルな設計ミス](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/120915f6c08224a193d16c7e4d3d2dfc097302ad/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fedn%2Farticles%2F2007%2F07%2Fl_tt200707_Wired_001.jpg)