2019年6月末に開催されたG20直後の7月1日、日本政府は、韓国に対する輸出管理運用の見直しを発表し、7月4日から半導体の3材料(フッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素)について包括輸出許可から個別輸出許可へと切り替えることとした。さらに、日本政府は8月2日に、韓国を“ホワイト国”から除外することを閣議決定している。 これに対して、韓国政府は日本をWTO(世界貿易機関)へ提訴する準備を始めるとともに、韓国も日本を”ホワイト国“から除外し、半導体メモリを輸出規制対象にすると韓国メディアは報じている。もはや、日韓関係は、後戻りできない経済戦争に突入した。今後、日韓両国がどのような製品を輸出規制の対象とするか予断を許さない状況となっている。 本稿では、まず、日本政府が既に輸出管理運用の見直しを発動した3材料について、韓国企業の在庫が無くなったら、どのような影響が出るかを総括する。その上で、特に
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