盛り下がった都知事選に石原慎太郎が大勝した意味 統一地方選は盛り上がらなかった。石原慎太郎さんをはじめ、現職は9人全員が勝った。都知事選も、浅野史郎さんがもっと激しく追撃するかと思ったが、追撃できなかった。 新聞などでは、浅野さんが石原さんに対して争点を明確にできなかったと批判している。 だが、争点を明確にできなかったのではなくて、実は争点がなかったのではないか。 浅野さんがどうこうという問題ではなくて、時代が、一言でいうと「戦時」から「平時」に変わったのだ。 「戦時」の総理と「平時」の総理 全共闘運動が終わって、80年代はまったく思想の対立もなく、大学はレジャーランドだといわれ、世の中はまさに“バブル”だった。こういう時代には、基本的にリーダーはいらない。強いていうなら、竹下登さんに代表されるような、みんなの意見を聞いてまとめる「調和型のリーダー」を国民は求める。 「強いリ