7月上旬に内部告発で明るみに出たヤマトホームコンビニエンスによる引越代金の過大請求問題。先週第三者委員会による調査結果が公表された。第三者委員会は、過大請求を行ったヤマトホームコンビニエンスだけではなく、監督責任のあるヤマトホールディングス(HD)の経営体質の問題を指摘した。 2種類の「お客さま」が過大請求を助長した 今回の問題は、ヤマトホームコンビニエンスが請け負った引っ越しの法人契約で発生した。ヤマトホールディングス調査委員会が発表した「調査報告書」19ページの「法人契約引っ越しサービスの流れ」に記載されている契約から受注、見積もり、搬出作業、搬入作業、請求へと至るフローを見れば、今回の過大請求の発生理由が極めて明確に理解できる。ポイントは2種類の「お客さま」である。 まず、引っ越しする業者を選定するのは「お客さま(法人)」である。法人が依頼する引っ越し需要の発生は、社命による転勤が想
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