日清食品が、北アルプス・槍ケ岳で即席めんのテレビCMを撮影した時に、山頂に登るのを一時遮るなど登山者に迷惑をかけたとして、撮影済みのCMの放送を中止したことがわかった。撮影にヘリコプターを使わないよう環境省の現地事務所から求められていたのに、強行していた。 日清食品によると8月3日午前に槍ケ岳の山頂で、ヘリコプターを使って「日清ラ王」のCMを撮った。撮影中の約30分間、製作スタッフが「ヘリが飛んでくるので危険だ」などとして、少なくとも十数人の一般登山者に山頂に登らないよう呼びかけたという。 環境省の松本自然環境事務所は、登山者に迷惑をかけないよう指導していた。ヘリによる撮影も、騒音が登山者に不快を与え、国の特別天然記念物のライチョウなどに影響する懸念があるとして、自粛を要請していた。広告会社の電通によると、撮影を行ったCM製作会社葵プロモーションの担当者が、自粛要請を電通や日清食品に伝