空洞化が深刻な福島市の中心商店街で若い世代が新規開店した店舗が増えている。その影響か、市が昨年実施した中心部の通行量調査で、人通りが前回調査(2006年)より増えた。老舗経営者らも負けじと新たなイベントを打ち出しており、郊外の大型店や仙台、郡山に買い物客を奪われ続けてきた商店街に、再生の光が差し始めたとも言えそうだ。 「街に人があふれる仙台とは違い、店そのものの魅力でお客さんを引きつけないと」。中心部の小路「文化通り」で06年9月から衣料品店「GARYU」を営む梅木雅彦さん(29)は強調する。ニューヨークで仕入れた衣服や雑貨が並ぶ店は黒字続きだ。 梅木さんは仙台市中心部の衣料品店で働いていた。独立する際、競争が激しい仙台は難しいと考え、福島、郡山、山形の三市を見て回った。 「空洞化が激しい福島は一番リスクが大きかった」というが、たまたま内装に手を加えずに済む店舗が見つかり、貯金約30