米どころ・新潟県産コシヒカリの1等米比率が4・3%――。10月15日時点のコメの品質検査結果に、県内外で衝撃が走った。等級は粒の見た目などによって決まり、新潟では7月下旬~8月上旬ごろの気温が大きく影響する。2022年のコシヒカリの1等米比率は最終的に80%で、今年産が大きく下回るのは避けられない。統計開始以来「最も暑い夏」となった日本。その影響は前例のない規模で広がっている。 「気候変動がなければ起こりえなかった」とされる今年の猛暑。深刻なコメへの影響を2回に分けて報告します。 つづきは、こちら 「どうしようもなかった」生産者の嘆き 「米作りはおてんとう様との勝負だ。今年は自分たちにできる100%以上のことをやったが、どうしようもなかった。こんなに悪い状態は経験がない」。同県南魚沼市の農業、高村良一さん(65)は声を振り絞った。 コシヒカリは全国のうるち米作付面積の3分の1を占める人気品