【ワシントン=伊藤宏】「私にとって、自由主義の力を最もはっきり示した実例は、小泉純一郎首相との関係だ」。米国のブッシュ前大統領は、9日に発売した回顧録の中で小泉元首相の名前を6回挙げ、写真付きで紹介した。日本についての記述も20カ所あり、当時の2人の親密ぶりがうかがえる。 ブッシュ氏は、2001年9月の米同時多発テロの直後に小泉氏が米国への支持を表明したことを挙げ、「世界のリーダーの中で最初に支持を表明した一人」とたたえた。 また、ブッシュ氏の父の元大統領が太平洋戦争に海軍パイロットとして参加し、一方で小泉氏の父が戦前に公職にあったことを指摘。「その息子たちが平和を守るために一緒に働いた。日本が民主主義をとり入れたことで、敵国が同盟国になった」などと記した。