社説 地方空港苦戦 甘い需要予測許した果て2010年3月13日 全国の地方空港の多くが苦戦している。2008年度実績だと、需要達成は羽田、那覇など8空港だけだ。建設ありきで甘い需要予測を容認してきたことが「高い代償」につながっているとすれば、問題の根は深い。 目先の利便性や公共事業の「うまみ」にとらわれ、地方空港を造り続ける時代でもあるまい。巨額の赤字を出したら、つけを回されるのは納税者である。 採算ラインを割ることが確実な空港計画に、なぜストップをかけることができなかったのか。誘致した自治体はもとより、航空政策を預かる国も責任を問われてしかるべきだ。 11日に開港した国内98番目の茨城空港は、初日から飛ぶ定期便が韓国・アシアナ航空のソウル1往復だけだった。開港時に「国内定期便なし」という異例の事態で、何とも心もとない。4月中旬からスカイマークが定期運航で神戸と1往復するが、年間利