安倍晋三首相が先日、インドを訪問した。モディ首相との首脳会談で、ムンバイ-アーメダバード間の高速鉄道計画に、日本の新幹線システム導入で合意した。安倍首相は「日印新時代の幕開けにふさわしいプロジェクトだ」と評していたが、その通りだと思う。 2014年の統計によると、世界一人口が多い国は中華人民共和国(PRC)で、約13億7000万人。第2位がインドで約12億8000万人である。世界人口約71億2000万人のうち、約23%が、この2カ国で占められている。 いずれインドの人口は、35年以上も「一人っ子政策」を続けてきたPRCを追い抜く見通しだが、両国の名目GDP(国内総生産)を比較すると、PRCの約10兆ドル(約1218兆9000億円)に対し、インドは約2兆ドル(約243兆7400億円)と5分の1程度である。 18世紀後半から1947年まで、200年近くも英国の植民地だった影響で、インド人の多く
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