中山競馬場の東隣の地域に丸い一画がある。半径ちょうど400mのきれいな円を描く道路に囲まれており、東側にはわずかな窪みがある。中央部には蝶ネクタイのような形をした行田公園があり、その北側は税務大学校や行田中学校、南側は行田団地と行田東・行田西の2つの小学校。西端にはJR武蔵野線がかすめているが、西側には中山競馬場の長円形、南東には日本建鐵船橋製作所の長方形の敷地があって、地上に描かれた「3つの図形」は地図で見ても衛星画像でもよく目立つ。 競馬場の長円と工場の長方形はその目的に合致した形なので謎でも何でもないが、団地や学校が真円の道路で囲まれていなければならない理由はないから、何らかの目的で真円形に区画された中に施設があり、その後使用されなくなって「跡地」になったことは明らかだ。武蔵野線が弧の一部に中途半端に侵入していることから、この線ができた昭和48年(1973)にはすでに「跡地」だった