Volkswagen の工場の町として知られる Wolfsburg(ボルフスブルク)に行ってきました。Volkswagen は、ポスターなどを見ると分かるように、ずっと Futura (フツラ)のファミリーを使ってました。 最近は、微妙なマイナーチェンジをしたかなり近いカスタムフォントを使っています。 これはサッカー場 Volkswagen Arena。これも Futura だと思う。
こちらは、日本語で何というか知らないけど、パンやクラッカーの代わりに食べる、小麦や穀物の「ふすま」でつくったような食べ物。ここで使われているのも Avenir です。Avenirって、なんかトガリすぎない、主張しすぎない感じがいい。 Futura(フツラ)に似てると言えば似てるし、どちらも「幾何学的サンセリフ体」というくくりではいっしょなんだけど、これがもし Futura だったら、ちょっとカッチリ構えすぎな感じになる。 下の2点は Futura の例です。コンタクトレンズを買いに行った眼鏡屋さんチェーンからの通知。ロゴ下のURL部分、手紙の内容はすべて Futura。清潔感、正確さ、というイメージを前面に出したいときに Futura はぴったり。 Avenir の話に戻ります。 フルティガーさんとの共同制作で改刻した Avenir Next (アベニール・ネクスト) は、私の住んでいる町
2週間ほど前、うちの会社のサポートを通じて、お客さんからの問い合わせで「dyson」ロゴに近いデジタル書体がないか探してくれというのでこの Horatio (ホレイショ)をおすすめしました。あのレトラセットから出ていたデザインです。 「dyson」ロゴの書体は近いけど同じではない。 d が柔らかい印象で、y も下が開き気味で明るい印象です。けっこう上手くアレンジされて仕上げられてるなーと思いました。 そうしたら、家でいままで使っていた P 社の掃除機が壊れてしまった。いままでのは重かったし、設計が悪くて、掃除の途中で掃除機本体を持ち上げようとすると時々間違ってゴミがたまる部分を取り外してしまうし、この機会に新しいのを買うことに。 それで、ダイソンで小さいのがあったよなーと思い出して買ったのがこれ。きのう届きました。重さは前のが8キロあったので、3.5キロのダイソンは軽くて掃除しやすい。音の
雑誌『デザインの現場』に「書体 Futura は欧米やイスラエルで普通に使われている」という記事を書いたのが2004年10月号です。それまで日本だけで聞かれた「Futura はナチスのイメージがあるので使用に注意」という噂はオカシイよ、と声を上げてからもうすぐ5年ですが、その噂はいいかげん消えつつあるんでしょうか、それともまだ深く残っているんでしょうか。『デザインの現場』2004年10月号が今は手に入りにくくなっていると思うので、その噂についてそのときインタビューした世界各地のタイポグラフィ界の方たちの意見をここでも紹介します。 なお、雑誌の記事にしたときには字数の制限があって短くせざるをえなかった意見もありましたが、ここではそれより長く載せます。インタビュー転載については『デザインの現場』の了解を得ました。この場を借りて感謝いたします。 スティーブン・ヘラー氏 (Steven Helle
イースター休暇でイタリアに行っていました。 イタリアの鉄道 Trenitalia は Futura で統一してありました。これはローマのフィウミチーノ空港駅。
studio ひいるすさんの「その都市伝説のソースらしきものに出会いました...」というコメントについて、さらに付け加えます。日本の出版物の内容に変化が生じてきたかもしれないというお知らせです。 studio ひいるすさんのおっしゃっているのと同じ本かどうか分かりませんが、きわめて似た内容の書かれている本の著者に私の知り合いが尋ねています。きょう、その知り合いから以下の返事がありました。 「この話の出所を著者に会って確認したところ、この著者はある雑誌に載っていた話を覚えていてそれを書いたものだということが分かった。その雑誌に載っていた話自体も、日本での伝聞話を書いただけのもので客観的に信頼できるものではないことを確認してもらった。そのうえで、訂正した内容の改訂版を出すことになっているらしい」 そんなわけで、改訂版にご期待ください。 しばらくご無沙汰してしまっておりました。 おぉ、そうだ!と
Jan Tschichold(ヤン・チヒョルト、1902-74)はライプチヒに生まれたタイポグラファです。 パウル・レナーに招かれて1926年にミュンヘンの学校で教壇に立ちますが、1933年にナチスによって職を追われて、その後ドイツを離れてスイスのバーゼルに移ります。大戦後もイギリスのペンギン・ブックスのリデザインを任されるなどブックデザイナーとして活躍して、1966年にSabon という優れたローマン体も残しました。 先日、勉強のためにチヒョルトの本『Erfreuliche Drucksachen durch gute Typographie』を買ったところ、組版の例のいくつかが Futura で組まれていました。日本でささやかれている「Futura はナチス」関連の噂話では、「チヒョルトは Futura を避けていた」みたいなのもあるそうですが... チヒョルトは良い組版の例を示すのに
2週間ほど前、オランダの書体デザイナーが会社にきて、ちょっと打ち合わせをしました。仕事の話が一段落してからお茶を飲むときにたまたま他の社員がお茶の用意などしていて二人っきりになったときに、チヒョルトの話になりました。それから発展して、私は日本での Futura の噂の話をしたら、文字通り目をまん丸くしてそのあと顔をしかめて「変な話だな! レナーが反ナチだったのは誰でも知っていることじゃないか!」といって驚いてました。ついでに、日本では変な話が他にもあって、「Univers はオランダを連想させる書体だ」という話もインターネットで見たよという話をしたらそれにも目を丸くしてました。そんなの全然ちがうって。 パーティなどでそういう「日本での Futura の噂」をちょっとした話の種にすることがある。たいてい相手は書体デザイナーか、デザイン学校の先生か、または書体デザインのことを勉強している学生さ
ATypI (国際タイポグラフィ協会)のコンファレンスで講演をするために9月13日から16日までイギリスのブライトンに行ってました。うかつにもカメラを家に忘れてしまって、町なかの写真は写真は撮ることができませんでしたが、印刷物を持ち帰ってきました。会社が予約してくれたホテルの受付でもらったホテルの案内カード(中に部屋番号が書かれている)の BRITANNIA HOTELS と書かれた部分は Futura です。 アンティーク屋さんで、West Dean 大学のパンフレットをもらってきました。一番下の一行だけは(なぜか) Gill Sans ですが、あとは Futura です。
●5月25日(木) 休日。翌日の金曜も休みを取った。天気予報はドイツ全土が雨で寒いということだったが、朝7時半に車でレゴランドに向けて出発。途中ずっと雨だったが、11時にレゴランドに到着したときは止んでいて、少し晴れ間ものぞいて、十分楽しんだ。帰り際に、レゴランドのロゴは Futura で組まれているなあと気づいて写真を撮っておいた。 Futura の単純な字形と子供向けの玩具というのは合うからなぁ。休日でもやっぱり書体のことを考えてしまう。夕方レゴランドを出て、シュツットガルトのホテルに向かう途中でガソリンスタンドに寄ったら、それは Shell のスタンドで、表示がすべて Futura で組まれている。シュツットガルトのホテル・メルキュールに着いたら、部屋にチョコレートが置いてあって、その有名なチョコレート「リッター・シュポルト」からの「ようこそ」メッセージも Futura。今まで何回も
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