【東山正宜】ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から目の細胞をつくり、患者に移植する初の臨床研究について、移植手術を担う神戸市の先端医療振興財団は13日、倫理委員会にあたる再生医療審査委員会を開き、計画を条件付きで承認した。研究チームが所属する理化学研究所などは年度内にも厚生労働省に申請する。 対象は、目が見えにくくなる加齢黄斑変性という病気。網膜に酸素や栄養を橋渡しする色素上皮という細胞の層が壊れ、視界が狭くなったり、視力が落ちたりする。計画では、神戸市の理研発生・再生科学総合研究センターが、患者自身の細胞からiPS細胞をつくり、色素上皮細胞に変化させてシートにする。このシートを財団の付属病院が患者の目の底に移植する。 シートづくりは理研の倫理委が昨年11月に承認。財団側の委員会は研究チームに対し、iPS細胞の安全性について第4次となる確認試験の結果を報告するよう求めていた。13日の審