検察官の罷免について審査する「検察官適格審査会」は12日、大阪地検特捜部による証拠品改ざん事件などで懲戒処分を受けた国井弘樹・法務総合研究所教官(38)について、罷免しないことを決めた。 同審査会は、国会議員6人と最高裁判事、日本弁護士連合会会長など計11人で構成。会議は非公開だったが、法務省などによると、同審査会は「検察官の適格性がないとまでは言えない」と判断。国井検事が既に処分を受けたことなどを踏まえて、全会一致で議決した。「検察改革をしっかり進めてもらいたい」との意見も出たという。 国井検事は、厚生労働省の局長が無罪となった郵便不正事件の捜査に絡み、前田恒彦元検事(45)からフロッピーディスクのデータ改ざんを告げられたが、上司への報告が遅れたなどとして減給と戒告を受けた。2010年12月、市民からの申し出で審査の対象となった。