大阪府寝屋川市で平成22年、三女の瑠奈ちゃん=当時(1)=を虐待死させたとして、傷害致死罪に問われた父親の岸本憲(あきら)被告(28)と母親の美杏(みき)被告(29)の裁判員裁判の判決公判が21日、大阪地裁で開かれた。斎藤正人裁判長は「今回のような重大な児童虐待には、今まで以上に厳しい罰を科す必要がある」として、両被告に懲役10年の求刑を大幅に上回る懲役15年を言い渡した。 最高検によると、裁判員裁判で求刑より重い判決が言い渡されたのは19日までに20件。しかし、いずれも求刑をわずかに超える程度にとどまっており、5割も上回るのは初めて。 斎藤裁判長は判決理由で、憲被告による暴行が瑠奈ちゃんの死因になったと認定。さらに、「両被告は遅くとも21年春ごろから暴行を加え始め、互いの暴行がエスカレートしても容認するようになっていた」と美杏被告の共謀も認め、両被告の無罪主張を退けた。 その上で、児童虐